(写真提供=FA photos)ソン・フンミン

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欧州リーグの開幕が間近に迫る中、韓国で、あるデータが注目を集めている。

ドイツの欧州サッカー専門サイト「トランスファー・マーケット」が今年6月に発表した、欧州リーグで活躍する韓国人プレーヤーたちの市場価値がそれだ。

日本と同様に欧州組への関心が高い韓国にとって、自国の選手たちの客観的評価は「看過できない」(『sportal korea』)ようだ。

韓国人トップの評価額とその理由

もっとも高い評価を得たのはトッテナムのソン・フンミンだ。

算定された市場価値は3000万ユーロ(約39億円)。

2015年8月にトッテナムと契約した際に得た移籍金と同額だ。当時はアジア人史上最高額の移籍金と話題を呼んだが、彼が依然として高く評価されていることがわかる。

実際、昨シーズンは14得点6アシストを記録しており、FAカップやヨーロッパカップも含めると、21得点7アシストを上げている。

これは1985-1986年シーズンにブンデスリーガで活躍した韓国サッカー界の英雄チャ・ボングンが記録した19得点を塗り替える快挙だった。

評価が分かれた二匹の“ヨン(龍)”

意外だったのは、スウォンジーのキ・ソンヨンの評価だ。

韓国代表でキャプテンを務める彼の評価額は700万ユーロ(約9億円)。ソン・フンミンに続く高評価だった。

ただ、昨季はリーグ戦出場24試合中11試合が途中出場で、0得点1アシストと結果を残せておらず、昨年12月には中国移籍説まで流れている。

それでも高い評価を得たのは、チームがリーグ残留を決定づけたリーグ終盤戦での活躍が目立ったからだろうか。前出の『sportal korea』は「クレメント監督の4-3-1-2体制で3列目MFとしてプレーしたキ・ソンヨンは、持ち味のバランス調整はもちろん、旺盛な活動量を基盤に相手の守備陣にも脅威を与えた」と評している。

ちなみにキ・ソンヨンとともに二匹の“ヨン(龍)”と呼ばれるクリスタルパレスのイ・チョンヨンの評価額は150万ユーロ(約2億円)で韓国人選手中10位。昨季は15試合しか出場できておらず、しかもそのほとんどが途中出場だったことを考えると、妥当な評価と言えるだろう。

ソン・フンミンは香川真司より価値が高い?

躍進を見せたのは21歳の新鋭ファン・ヒチャンだ。

日本の南野拓実とはザルツブルグでチームメイトでもある彼の評価額は400万ユーロで、1年前の評価額50万ユーロから8倍に跳ね上がっている。

実績も申し分ない。昨季はチーム最多得点となるリーグ戦14得点を記録しており、韓国でも「オーストリアの看板フォワードに躍り出た」(『日刊スポーツ』)と称えられている。

ちなみに日本人選手の評価額を見ると、トップに評価されたのは香川真司で1300万ユーロ(約17億円)。それに岡崎慎司の700万ユーロ(約9億円)、大迫勇也の550万ユーロ(約7億円)が続いている。

つまり、韓国人選手1位のソン・フンミンは、香川真司と比べても2倍以上の市場価値を認められているわけだ。

このような客観的評価が韓国人選手たちに下されたわけだが、それだけに気になるのは今シーズンの活躍だ。

今年6月のW杯アジア最終予選カタール戦で右足を骨折したソン・フンミンをはじめ、ケガで試合から遠ざかっている選手が多いことは不安材料だが、7月27日のチャンピオンズリーグ3次予選でゴールを決めたファン・ヒチャンなど、シーズン開幕前から存在感を示している選手もいる。

いずれにしても今シーズンも、日本と同様に韓国でも“欧州組”に大きな期待と関心が寄せられることは間違いなさそうだ。

(文=李 仁守)

(参考記事:「史上最低のミラン10番」と容赦ない本田圭佑評だが、韓国の欧州組はどうだったのか