ネットの相談サイトで医療アドバイスがもらえる

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 本誌前号「セカンドオピニオン 正しい求め方、選び方、決め方」は読者から大反響を呼んだ。その必要性は感じながら、どのようにセカンドオピニオンを求めていいか分からないという人たちが増えているのだ。しかし、一方でこんな声も届いた。
 
「いきなり別の医者に会いに行くのはハードルが高い。何か他の手段はないのでしょうか」

 そんなニーズを受けてインターネットを介してアドバイスしてくれる医師たちがいる。

〈74歳(男)です。S状結腸がんです。治療法をきめたいと思っています。腸閉塞で緊急入院し、現在人工肛門を設置しています。PET/CT検査の結果はS状結腸がん、リンパ節転移、明らかな遠隔転移なしでした。放射線治療は『患部が小腸に近いので勧められない』と主治医から聞かされていますが、調べてみると、近年は高精度放射線治療が可能になっているようです。主治医の意見は尊重すべき知見なのでしょうか〉(以下、Q&Aは文意を変えない範囲で一部省略などしている)

 質問者は手術ではなく、高精度放射線治療を望んでいるようだが、それに対して「大腸肛門専門医」はこう回答した。

〈リンパ節転移が腸管周囲に留まっているのでしたら手術以外の選択肢はないです。放射線治療、化学療法では治癒(がんが治る)の見込みはないです。高精度放射線治療でS状結腸がんが治癒することはないと思いますし、仮によく効いたとしたら、それによってがんの場所に穴があくリスクもあります。手術以外は勧められません〉

 やり取りはセカンドオピニオンのようだが、実はこれ、インターネットサイト「アスクドクターズ」でのQ&Aの一例である。

 読者は医療に対する日々の疑問を書き込むが、回答しているのは市井の人々ではなく、各診療科の現役医師だ。サービスは有料で月額300円。回答者として登録している医師は実に5100人以上で、これまで1000万件以上の質問が寄せられた。早ければ即日回答が来る。しかも、追加の質問は何度でも可能だ。

 つまり、主治医とのやり取りで疑問に思っていることなどを手軽に聞くセカンドオピニオン相談サイトとして利用することができるのだ。医療ジャーナリストの油井香代子氏は、アスクドクターズをこう評価する。

「回答者には総合病院の部長から若手医師まで、万遍なくそろっている。医師の多くは匿名で、カルテも見ていないため、正式なセカンドオピニオンではありませんが、セカンドオピニオンの“最初の窓口”としては参考になるでしょう。処方された薬の分からない点とか、そもそもセカンドオピニオンをどう取るのかとか、そうした初歩的な質問を気軽にできるのが優れています」

※週刊ポスト2017年8月4日号