今では本当に当たり前のツールになった「ウェブカメラ」。最近はどんなパソコンにもついていて、動画を配信したり、顔を見ながら相手と会話できる時代です。

ちなみに私は留守をしている間、飼っている猫が何をしているのかがどうしても知りたくなり、リビングルームに取り付けました。はい、親バカならぬ猫バカです。外出先からでも、スマホで様子が見られるようになっています。でも猫なので、そんなに面白いことをしているわけでもなく、結局ずっと寝ているだけでした。ただある日、私がエレベーターを降りたら足音を聞き分けていて、すぐにピクッと起きて玄関へ走ってくる様子を目撃したときは感激でした。

…と、猫の話はおいといて、今回のテーマは「コーヒーとウェブカメラ」について。飲み物と機械なんて全然関係ないように思えますが、じつはとても深い関係性を思わせるエピソードがあるんです。

飲む気満々なのに
コーヒーがない…

時は1991年、イギリス。

ケンブリッジ大学のコンピュータサイエンス学部の研究員たちは、みんなコーヒーが大好き。研究のかたわら、コーヒーポットでコーヒーを作っては飲んでいました。みなさんの中にも、会社などで飲むときにコーヒーポットを使う人も多いかと思いますが、いざ飲もうと思って目の前に行ったのに「カラ」だと、かなりへこみますよね。

研究員たちは、この「コーヒー注ぎに行ったのになかった…」というげんなりがどうしてもイヤで、「じゃぁ、歩いていかずに自分の席から見えるようにすればいいじゃん!」と考えます。

世界最初の
ウェブカメラが誕生

必要は発明の母、とはよく言ったものです。研究者気質というかエンジニア気質というか。私ならコーヒーを作ってしまったほうが早い、と思っちゃいますね。

でもこの「げんなり」を味わいたくないがための発明が、ウェブカメラでした。コーヒーポットにカメラを向けて撮影し、みんなのデスクトップに解像度128×128のグレースケールの画像が配信されるようにしたのです。

これで彼らは、歩かずともコーヒーがあるかないかをチェックできるようになったというわけです。これが世界最初のウェブカメラとなりました。また、そのコーヒーポットはのちに「世界一有名なコーヒーポット」と呼ばれるようになります。

コーヒー好きの執念

世界最初のウェブカメラの開発から10年後の2001年。研究室が移動するとき、そのコーヒーポットとウェブカメラは撤去されたそうです。

コーヒー好きがコーヒーのためだけに開発したものでしたが、今ではネットの普及と相まって、大きく進化しました。私たちの生活になくてはならないものになったんですから、やっぱりコーヒー好きの人って最高ですね。