ソフトバンクが折り曲げOKのセラミックバッテリーを商品化、特性をどう活かすか
ソフトバンク コマース&サービスが発表した、これまでにないタグ型のモバイルバッテリーがちょっとした注目を浴びています。

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これまでのモバイルバッテリーと比べて非常に薄いだけでなく、折り曲げにも耐えられるなど衝撃に強いことが特徴。その秘密は次世代のセラミックバッテリーを利用したことにあります。

台湾企業のセラミックバッテリーを商品化


ソフトバンクC&Sが「Power Leaf」と名付けたこのバッテリー技術は、台湾企業が開発したもの。そのPower Leafを利用した製品の第1弾が、タグ型バッテリー「Tag」という位置付けです。

バッテリーはLeaf(葉)という名前の通りペラペラの薄さで、厚さはわずか0.38mmとのこと。リチウムイオンなど一般的なバッテリーでは電解質として液体を用いるのに対し、Power Leafでは固体のリチウムセラミックを利用しています。


セラミックバッテリー「Power Leaf」。0.38mmしかない

折り曲げができるのはもちろん、衝撃や加熱、切断にも耐えられる安全性も大きなメリットとのこと。通常のバッテリーなら発火してもおかしくない状況にも耐えられるというわけです。


簡単に折り曲げできる。Tagではこれを7枚重ねて利用する


Tag本体は本革製のため折り曲げは難しいが、ある程度の柔軟性がある

使い方はやや特殊です。MicroUSBコネクターがある取っ手部分はネジ止めされており、取り外すにはコインなどを用いてネジを外す必要があります。


MicroUSBコネクターを取り出すにはネジを外す必要あり

普段使いには不便に思えますが、ソフトバンクが想定する利用シーンはあくまで「非常用」とのこと。バッテリー容量は700mAh、出力は0.4Aと小さく、最近のスマホなどを充電するには力不足ですが、いざというときの備えとして、スーツケースやバッグに付けっぱなしにしておくと心強い存在になりそうです。


バッテリー自体の充電にはこのようなアタッチメントを利用する

気になる価格は7980円。高級ノベルティ需要を見込む


Tagの発売予定は2017年9月で、ソフトバンクセレクションのオンライン販売などを想定しているとのこと。問題は「7980円」という価格です。

いくら本革製のタグといっても、700mAhのバッテリーとしてはかなり高額です。理由はセラミックバッテリーがまだまだ高価だからとのことですが、さすがに商品化するには早すぎるのではないかと思えるレベルです。

この点については、一般的なリチウムイオン電池と同じ土俵で勝負することは考えていないらしく、ソフトバンクではノベルティ需要を想定。企業ロゴを入れるなどのカスタマイズに対応します。


「お父さん」のイラストを企業ロゴなどに差し替えるカスタマイズに応じるとか

ノベルティといえばボールペンのように大量に配るものを想像しがちですが、高級ノベルティの世界はたしかに存在します。たとえば航空会社やホテルなどが、上級会員向けにこうしたタグを提供することがあります。

今後、ソフトバンクではPower Leafの特性を生かした第2弾、第3弾の製品も計画しているとのこと。これまでにないバッテリー製品が実現するか、注目です。