マドリード市内のマヨール広場、フェリペ3世の銅像が立つ広場にある日突然現れたのは、透明のビニールバックに入れられたペットボトルの壁。夜には青白く光り、人々はその明かりに吸い寄せられるように、背丈よりも高い壁へと歩み寄った。

ペットボトル15,000本分
迷路が伝えたい「感覚の麻痺」

ご覧のとおり、壁はただ眺めることを目的にしたものではなく、その間を通り抜けられるよう設計された「迷路」。

アーティスト団体「Luzinterruptus」によるこのインスタレーションに使用されたペットボトルの数は、じつに15,000本。全長170メートル、高さは3メートルほどの光の迷路を抜け出すのに、3分ほどかかるという。

「ペットボトルに囲まれた狭い道を歩かせ、なんども角を曲がらせることで、出口への方向感覚や距離感を喪失して欲しいのです」

とは団体の弁。その意図は深刻なゴミ問題。

日々の生活のなかで、どれほどのプラスチックゴミを排出しているかを、見えるカタチで伝えるだけでなく、実際にその中に飛び込むことで問題意識を植えこもうというのがLuzinterruptusの狙い。ゆえに、彼らはこの迷路の中で、方向感覚や距離感を失わせたかったということなんだろう。

住民による住民のための迷路

15,000本のペットボトルは1ヶ月間の期間を設け、広場をはじめ付近の病院、大学などから集められたもの。すべては広場を利用する近隣住民たちに訴えかけるため。自分たちがどれほどのプラスチックゴミを破棄していたのかを。

Licensed material used with permission by Luzinterruptus