関西テレビ『僕たちがやりました』番組公式サイトより

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 窪田正孝主演の『僕たちがやりました』(フジテレビ系)。25日に放送された第2話の視聴率は6.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、初回より1.4ポイントのダウンです。

 けっこう面白いと思うんですが、もとより暴力とエログロが満載のコミックが原作ですし、視聴者を選ぶドラマであることは間違いないのでしょう。逆に原作に忠実であればあるほど、拒否感を示す向きも増えるのかもしれません。

 第2話となった今回も、ストーリーを転がすのは20歳無職で超絶ボンボンのパイセン(今野浩喜)です。後輩の現役高校生である主人公・トビオ(窪田正孝)、マル(葉山奨之)、伊佐美(間宮祥太郎)を存分に振り回します。

 前回、ちょっとしたイタズラ心で隣の不良高校に小型爆弾を仕掛け、窓ガラスが割れる様子をゲラゲラ笑いながら眺めていた4人ですが、なぜか大爆発が起こってしまいました。

 そんなにでかい爆弾を作ったわけじゃないし、理由はわかりませんが、とにかくやっちまったようです。どう考えても、4人が用意した爆弾が原因です。しかし、パイセンはとっさの機転で「テロや! テロリストが来たんや!」と断言。とりあえずそう思い込むことにしたようです。

 この事件で、その日のうちに6人が死亡。その後、死者はどんどん増えて10人にまで膨れ上がりました。

 そんなニュースが流れる中、4人が何をしていたかというと、パイセンの仕業だろうと気付いているトビオは、以前から約束していた幼なじみのJK蓮子ちゃん(永野芽郁)とカラオケで楽しいひと時を過ごすも、家に帰ればやっぱりガクガクブルブル。伊佐美は巨乳彼女の今宵ちゃん(川栄李奈)をやおら押し倒したりしています。いつの間にかテロリストの仕業だと信じ切ってしまったマルは、自分をボコったヤツが死んだことを知ってニヤリと不気味な笑みを浮かべ、パイセンはタワマンの最上階の自室でひとり、ビッグストリームそうめんスライダーを楽しんでいます。似合うなぁ、ビッグストリームそうめんスライダー。

 トビオと伊佐美は、これがテロリストの仕業ではなく、「僕たちがやりました」状態であることを確信しています。パイセンにそれを告げると、パイセンはトビオたち3人に300万円ずつの口止め料を渡そうとします。

 まず伊佐美が300万円に手を伸ばし「今後、お前らとは赤の他人ってことで」と言い残して部屋を去っていきます。マルとトビオも受け取りますが、2人はこれで全部なかったことにして、今後も友人として「そこそこ楽しい」人生を送っていくことを誓い合いました。これにて、一件落着。

 と思ったら、テレビのニュースで爆破事件の容疑者の似顔絵が公開されました。どう見てもパイセンです。パイセンの顔面は大変独特なので、間違いようがありません。

 そんなわけで、パイセンはプーケットに逃げることにしました。トビオとマルも誘われますが、マルは直前で携帯を解約してどこかへ逃亡。トビオは旅支度で空港に現れますが、目の前でパイセンが警察に身柄確保されてしまい、どうしようもなくなってしまいました。もっとどうしようもなくなったのが3人と縁を切った伊佐美で、どうやら薄暗い廃工場のような場所で首を吊ってしまったようです。

 というわけで、第2話も前回同様コミックの第2巻をほぼトレースした感じでした。ところどころ小技小ネタを盛り込みつつ、罪と向き合うことから逃げようとしまくるクズどもが、テンポよく描かれました。


■「攻めてる」どころか、すごく保守的な印象でした


 第1話では思い切った暴力シーンを描き、昨今すぐに批判の的になる喫煙シーンも盛りだくさんで「攻めてる」という印象だった本作ですが、同じようにコミックのトレースに尽力した第2話は真逆で、ずいぶん保守的だなという印象でした。

 今をときめく永野芽郁と川栄李奈を使ってるんで、まあしょうがないんですが、エロ描写がソフトなんですよね。

 例えばプーケットに飛ぶ決心をしたトビオが蓮子に「キスしない?」と申し出てOKをもらい、キスをしてたら勢いがついて押し倒そうとしてしまうシーンがあります。ここ、コミックではすんごいネチッこく演出されてるんです。普通にキスして、蓮子のほうが先に盛り上がってきちゃって、積極的にトビオの口の中に舌を入れてきて、それでスイッチが入っちゃったトビオが押し倒すという流れでした。まあ撮れないよなぁとは思うけど、やっぱり普通にキスしているだけでは、機微の表現は薄くなります。

 また、トビオよりさらに「やべーことになった」という自覚が強い伊佐美は、そのドロドロしたヤツのすべてを今宵とのセックスに注ぎ込んでいます。伊佐美のセックスの激しさ、露骨な情感の発露は完全に現実逃避であって、追い詰められた伊佐美の心情を表現するためには不可欠なんですが、まあ撮れないですよねぇ。川栄相手には。

 暴力シーンは相変わらず『アウトレイジ』ばりの激しさなので、セックスがソフトだとすごくアンバランスに見えてしまう。

 で、映像化にあたってソフトにしか描けないエロの代替要素として、彼らの心情を表現するなんらかの演出があれば、見ているほうもお腹いっぱいになれるんですが、何もないのでただ減点されただけに見えるし、「できる範囲でトレースしました」というだけの保守的なドラマに見えてくる。

 9時台で『僕たちがやりました』をドラマ化するというだけで大したチャレンジだとは思うし、全体的には出来もいいんですが、この作品で描かれるセックスって、ほとんどは罪悪感に裏打ちされた行為として登場するんですよね。普通じゃないセックスをしている、ということに意味が込められている。ここが弱いと、だいぶ興が削がれるよなぁと心配になる次第でした。今後、強烈なセックスシーンに代わるテレビドラマなりのやり方で、彼らの追い詰められた心情が表現されることを期待します。

 あと、今週もパイセンは最高でした。
(文=どらまっ子AKIちゃん)