モデルや女優としてだけではなく、歌手や作家としても幅広く活躍しているカーラ・デレヴィーニュ。「モデルだけをしていた頃はただのチェスの駒のように扱われていたけど、今は外見ばかり気にしなくてもいいし、女優業は自分らしさを発揮できるから大好き」と言う彼女が、新たに開始したプロジェクトが多くの若者を勇気付けると話題に!

ファレルとリュック・ベンソンも携わり、自ら歌詞を手がけた曲のミュージックビデオ公開を伝えるカーラ。

カーラが取り組んでいるのは、「PUMA」とのコラボによるドキュメンタリーシリーズ「Do You(あなたらしく)」。現在4本公開されている約5分の動画では、世界を変えようと奮闘している女性にフォーカス。

女性のエンパワメントに繋がる同企画について、カーラはこうコメント。

「1月に『PUMA』と『UNHCR』と共にウガンダにある複数の難民キャンプを訪れました。そこで私の人生観は変わり、ドキュメンタリーを制作することに決めました。このシリーズを通して、私は夢を叶えることができたのです。誰しもが声を持つ権利を持っています。自分の思いを訴える権利、そして世界を変える力を持っています。私は、女性同士がサポートし合い、前向きに生きられる世界を望んでいます。世界は広いのです。自分ひとりの世界ではなく、それ以外のところに目を向けることができれば、多くのことを変えられると思います。そして、何より、自分らしく生きられるはずです。そのための力や自分の声を自分の中に見つけてほしいからこそ、『Do You』を始めました」

▽第1回目は、ウガンダで出会った女性たちを取材。

「ある女性は母親で、子ども2人を連れて2〜3週間歩いて難民キャンプへたどり着いたそうです。彼女の話を聞いた時、私ははじめて"強さ"を心の底から理解できました」

また、涙ながらにウガンダでの経験を語ったカーラ。

「子どもたちはみんな笑顔でした。だから大人は踏ん張れるんだと思います。ここにいる子どもたちは将来の医者やシェイクスピアになれるのです。ただ、彼らにはその機会が与えられていないだけ。彼らが望んでいるものは本と筆記用具、教育。それだけなのです」

▽第2回目では、詩を通して自己表現を後押しするグループ「GET LIT」に密着。

「GET LIT」のインストラクターとして活動するモニークによると…。

「人は意見を言うことに反対されたり、他人に優しくするようにばかり教えられる。でも、このグループは『優しくなくてもいい、怒ってもいい、悲しんでもいい、バカみたいに大喜びしてもいい』と言っているの。だって、すべて本物の感情なのだから」

また、「隠れなくてもいい、恥じなくてもいい。あなたはあなたで完璧なの。だから怖がらないで、オープンになってほしいわ」とも。そんなモニークの言葉を聞いたカーラは、「クラスを受講して、私がどれだけ自分に自信がなく、怯えているのかを知ることができたわ」と、正直な気持ちを詩にしたためた。

▽第3回目では、いじめを切り口に高校生とトランスジェンダー女性に密着。壮絶ないじめ体験を明かした彼女たちは、その経験を活かして活動している。

いじめを経験したという少女ナタリーは、お昼休みに一緒に座ってくれる学校内の友人を見つけるマッチングアプリ「Sit With Us」を開発。「もし1人でも話せる相手がいれば、私はあそこまで苦しまなくて済んだはずよ」と、当時の苦悩についても告白した。

もう1人の女性は、トランスジェンダーであることが原因でいじめられたと言うダニエラ。「絶対に闘うことをやめないわ。だってこれは、私1人のためじゃなく、すべての人に関わる闘いだからよ」と、熱い想いを口にした彼女は、社会に無視されている人たちにも存在価値があると知ってもらうため活動をしているのだそう。

▽第4回では、女性向けに無料で護身術のクラスなどを開講している「Martial Smarts」というグループを取材。

「3人に1人の女性が、暴力を受けたことがある被害者です。安心して暮らすことは、基本的人権です。自分自身を守る方法を学ぶことで、自信をつけることにも繋がります」

「一番の武器は声」だと教えるのは、イスラム教徒の女性。彼女は「ヒジャブをかぶっている女性は抑圧されているのだから、女性に力を与えるクラスを教えるのはおかしい」と言われることもあるんだそう。ところが、彼女にとってヒジャブの存在は"力の源"。自分の選択でヒジャブを着用していると強調しているのが印象的。

また、同ワークショップが女性に与える影響についてはこう説明。

「ワークショップの最中に、女性がどんどん自信に満ち溢れていくのが目に見えて分かります。笑顔も増えていきます。そのような女性には『今日はあなたが世界で1番になるためのクラスではありません。あなたの最も素晴らしい自分になるためのクラスなのです』と教えます」
「一度セックスワーカーのグループを指導したことがあり、中にはトランスジェンダーの女性もいました。彼女には『私のパワーを取り戻してくれてありがとう』と感謝されました。そういう時に、この仕事をしていてよかったと感じます」

同ドキュメンタリーシリーズは、一旦これで完結した模様。一方で、「まだまだ女性の活動を知りたい」というカーラは、「まだまだ始まったばかりよ。次はあなたのストーリーが知りたいわ。ハッシュタグ『#DoYouStories』をつけてシェアしてね」とSNSに投稿。女性のエンパワメントに尽力するカーラ。第二弾も期待できるかも?