「iDeCoは利用してみたいが制度が良く分からない、手続きが煩雑過ぎて二の足」――SBI証券が実施した個人投資家向けアンケートでiDeCoの加入のネックに「制度の内容が分かりにくい」という意見が多かった。(写真は、アンケート結果の一部)

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 「iDeCoは利用してみたいが制度が良く分からない、手続きが煩雑過ぎて二の足」――SBI証券が実施した個人投資家向けアンケートでiDeCoの加入のネックに「制度の内容が分かりにくい」という意見が多かった。運営管理機関は、ホームページなどを使って分かりやすい制度解説を行っているが、内容の理解には不十分なようだ。各社、コールセンターでの対応、また、対面相談の拡充など、iDeCoの普及のためには、一段と分かりやすい制度説明などの努力が必要だ。

 SBI証券が実施したアンケートは同社の公式ホームページを使って同社の利用者を中心に回答を求めたもの。したがって、回答者821名のうち「投資経験なし」が3.8%に過ぎず、3年以上の投資経験がある人が60.7%と過半数を占めた。このため、回答者の61.8%がiDeCoを利用し、未利用者のうち65.5%が「iDeCoを利用したい」と答えている。iDeCoについて強い関心を持っている個人投資家の意見という特徴がある。回答者の年齢層は30代(35.8%)、40代(37.5%)が中心。金融資産は500万円以上が63.2%。職業は会社員が58.6%、公務員17.2%、専業主婦(夫)6.6%、自営業5.4%など。アンケートの実施期間は2017年7月14日〜7月25日。

 iDeCoを利用している人に金融機関(運営管理機関)を選んだポイントを聞くと、「口座管理料などの手数料」(89.2%)が断トツ。「商品ラインナップ(投資信託)の充実度」(66.3%)、「商品(投資信託)の信託報酬などの手数料」(60.4%)が続いた。そして、iDeCoに加入する際や加入後に困ったことを聞くと、「加入手続きに時間がかかる」(64.1%)、「加入手続きの書類の記載事項が難しい」(33.7%)など、加入時の事務手続きの煩雑さに不満が集中する結果になった。

 また、加入者に今般、iDeCoの運用商品提供数に上限が設けられる方向にあることについて意見を求めたところ、「多様なニーズを踏まえて商品ラインナップは多様であるべき」(23.7%)、「個人の選択の自由なので、商品提供数の上限は不要」(22.5%)、「上限規制よりも、わかりやすい商品説明やロボアドバイザー・ツールの提供などのサポート」(25.2%)といった上限規制に反対する意見が70%を超えた。「質の高い必要最小限の商品があれば年金としては十分」(15.1%)、「上限を定めることで運用商品を選択しやすくするべき」(11.9%)という声は少数派だった。

 一方、iDeCoに未加入の人に、iDeCoを利用していない理由を聞くと、「制度がよく分からない」(28.0%)がトップ。「加入手続きが煩雑過ぎる」(21.3%)が続いた。「利用するメリットが特にないと考えている」(17.8%)は少なかった。この設問には「その他」(38.5%)という回答が多かったが、その内容は「勤め先の企業型DCがiDeCoの併用を認めていない」「申込書類作成にあたって勤め先への説明に困難を感じる」「原則60歳まで受取りができない」などの回答が多かったという。

 さらに、共通質問としてiDeCoについて制度改善などの要望や期待することなどを自由記述で回答を求めたところ、「公務員の積立額の上限が12,000円では少なすぎる」「掛金の増額、国の機関に払う手数料の廃止」「運用期間の延期」「ネット銀行も引き落とし口座に指定できるようにしてほしい」などの意見があった。総じて、掛金の上限を引き上げてほしいという要望が強く表れている。(情報提供:モーニングスター社)