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この社員制度、あなたならどう思います?

この話を聞くともしかしたら、「あ、いよいよ世界の終わりが近づいてきているのね」と思う人もいるかもしれません。海外メディアKTSPによると、ウィスコンシン州にある32M(32 Market)という会社が、アメリカで初めて社員にインプラント型のマイクロチップを提供することを予定しているそうです。そう、ズブりと手にインプラント。

この社員制度は任意なので、嫌ならもちろん断れますが、同社で働く50名強の社員はすでにインプラントの手術を受けることを決めています。

32Mの公開情報によると、インプラントにかかる費用300ドル(約3万3333円)は会社負担だそうで、施術はスウェーデンのBioHax Internationalという会社によってとり行なわれるそうです。埋め込まれることになるチップは、ちょうど米粒ほどのRFIDデバイスで、親指と人差し指の間の水かき部分に埋め込まれることになります。

スウェーデンといえば、以前にも鉄道会社が「体内Suica」的なサービスを導入したことで我々の度肝を抜かした、バイオハッキングの先進国ですね。

32MのCEOであるTodd Westby氏は、施術後は手をかざすだけで、「社内の扉を開けられたり、コピー機を使ったり、オフィスの社用PCにログインできたり、電話のロックを解除したり、ビジネスカードを共有したり、医療情報を蓄積できたり、ほかのRFID機を通して支払いをしたりすることができるようになる」と見込んでいます。要は、今私たちがスマホで代用しようとしていることが、手のひらだけで行なえるようになるということ。おそるべし。

ちなみに、BioHax Internationalを運営するJowan Osterland氏は、2、3ヶ月ほど前に、スウェーデンのコワーキングスペースを運営する会社Epicenterにも同様の「社員インプラント制度」を指揮していました。Epicenter幹部のHannes Sjöblad氏は、Osterland氏と共通のバイオハッキングサークルで出会ったことをきっかけに、120ドル(約1万3333円)で、施設内スタッフと施設利用者へインプラント施術をオプション提供することになったそうです。インプラントされたチップでは、コワーキングスペース内のサービスや設備を使うことできるとのこと。

EpicenterのCEO Patrick Mesterton氏は、現在200人ほどがコワーキングスペースを通してこのインプラント施術を受けたと見積もっており、利益はBioHaxに送られています。

想像するだけでゾッとするインプラント技術...やはりセキュリティー面が一番気になります。ハッカーに新たなハッキングチャンスを与えてしまいますし、会社側も社員の生活をある意味のぞき見ることができるわけですから。メールを通してEpicenterのCEO、Mesterton氏は米Gizmodoに「マイクロチップ内にデータを蓄積し、 (読み込み機、スマホなどの)端末と連携するため、会社側でデータを保存したりモニターすることはない」と語っていますが、開発元であるBioHaxが蓄積されるデータにアクセス可能なのか、もしくはこれらのアクセス権限が会社の要請により変わることがあるのかまでは明らかになっていません。

それに、このRFIDインプラント技術は、もしかしたらコワーキングスペースとは相性がいいのかもしれませんが、自動Kioskのような機械のソフトを開発している32Mとの相性に関しては疑問が残ります。

もし社員がクビになったりして、このチップを取り外す必要がある場合、社員はどんな援助を受けられるのでしょうか? また、気がついたらインプラントが半強制みたいになっていて、会社側から脅される可能性だってありえますよね...。

チップの埋め込みを開始する「チッピングパーティー」が8月1日に決行される予定みたいです。合わせて32M社員のプライバシーの終焉も、目の前かもしれません。

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Source: KTSP via Softpedia

Bryan Menegus - Gizmodo US[原文]
(Doga)