「こういい返せばよかった…」

会話している時は思い付かなかったのに、後から上手な『返し方』が思い浮かぶことはありませんか。

もう時間は戻らないと分かっていても、つい思い返してシミュレートしてしまうことは誰でもありますよね。

その感覚にはなんと『名前』があったんです。

直訳すると『言葉の階段』

※写真はイメージ

TREPVERTER(トレップヴェルテル):あとになって思いうかんだ、当意即妙な言葉の返し方

書籍「翻訳できない世界のことば」 ーより引用

これはユダヤ人が用いてきた『イディッシュ語』と呼ばれるものなのだそう。

このように、日本語では表す言葉がないけれど、世界中の言語をひもとけば、『名前』の付いている感情はいくつもあるそうです。

「言葉で表せない」が本になった

創元社から発売されている『翻訳できない世界のことば』

著者であるエラ・フランシス・サンダースさんは、「この本が、いままではっきり表現できなかった考えや感情に、言葉を与えるものになれば嬉しい」と語ります。

ほかにも面白く、珍しい『言葉』をいくつかご紹介します。

恋の終わり

RAZLIUBIT(ラズリュビッチ):恋がさめ、ほろにがい気持ちになる。

書籍「翻訳できない世界のことば」 ーより引用

※写真はイメージ

恋とは妙なもので、好きな気持ちが永続するとは限りません。『ラズリュビッチ』とは無縁の境地に至る瞬間を、人は『愛』と呼ぶのでしょう。ロシア語です。

旅に出る直前

RESFEBER(レースフェーベル):旅に出る直前、不安と期待が入り混じって、絶え間なく胸がドキドキすること。

書籍「翻訳できない世界のことば」 ーより引用

※写真はイメージ

こちらはスウェーデン語です。旅行前のあなたは『レースフェーベル』になりますか。

量を伝えたい時

GURFA(グルファ):片方の手の平にのせられるだけの水の量。

書籍「翻訳できない世界のことば」 ーより引用

※写真はイメージ

美しい!はっきりと単位では表せない、感覚的なものですね。アラビア語だそう。

愛しいしぐさ

CAFUNE(カフネ):愛する人の髪にそっと指をとおすしぐさ。

書籍「翻訳できない世界のことば」 ーより引用

※写真はイメージ

ロマンチックなこちらはブラジル・ポルトガル語。恋愛映画でよく見るシーンですね。

迷子のど忘れ

AKIHI(アキヒ):だれかに道を教えてもらい、歩き始めたとたん、教わったばかりの方向を忘れたとき。

書籍「翻訳できない世界のことば」 ーより引用

※写真はイメージ

これ、たまにある…!ハワイ語で「アキヒになった」というそうです。

日本語もあります

ちなみに本書では、なじみ深い『日本語』もいくつか取り上げられているので1つご紹介します。

ぼんやりする瞬間

BOKETTO(ボケット):なにも特別なことを考えず、ぼんやりと遠くを見ているときの気持ち。

書籍「翻訳できない世界のことば」 ーより引用

※写真はイメージ

著者は、この言葉に対し「日本人が名前を付けるほど、その時間を大切にしているのは素敵だと思う」とコメントしています。そんな風に海外の人に思ってもらえる言葉が日本にあると思うと、ちょっと嬉しくなりますね。

世界中にたくさん存在している言葉たち。

使う言語は違っても、全く違う環境を生きていても、一人ひとりが抱く『感情』は同じなのだと感じさせてくれる1冊です。

本書を片手に、世界中をまたにかけた『言葉』の旅に出かけてみてはいかがですか。

創元社 エラ・フランシス・サンダース 著 前田まゆみ 訳
『翻訳できない世界のことば』


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[文・構成/grape編集部]

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