評論家、批評家の全体像を知る

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世の中には評論家や批評家と呼ばれる人がいます。文学作品をはじめ、音楽作品、映画作品などを題材に、世の中を論じるようなスタンスを取る人たちです。テレビに出ている人もいますが、ほとんどが本を出したり雑誌に寄稿しています。なかには大学教授の肩書を別に持っている人もいます。そんな評論家、批評家をカタログ的に紹介した本が永江朗による『批評の事情』『新・批評の事情』(ちくま文庫)です。

わかりやすさと重厚さと

本書では副題に「不良のための論壇案内」と記されている通り、まったく予備知識がない人でもわかりやすいように書かれています。さらに「○○は○○である」という風な一刀両断ではなく、きちっと原稿用紙数十枚の分量を使ってその人の仕事の概観がなされているのでわかりやすいです。いくつかの著作も触れられていますから、その中から興味がありそうなものをまずはピックアップしてみると良いでしょう。

どんな人が取り上げられている?

本書に取り上げられている人物は偏りはありません。例えば、サブカル系のジャンルにはリリー・フランキーなどの姿もあります。リリー・フランキーは売れっ子コラムニストとして知られています。ここでいう評論家、批評家の定義は、文章を用いてなんらかの影響力を行使しうる人ととらえても良いかもしれません。さらに、自動車評論家といったふだんは見逃されがちなジャンルもフォローしていますので著者の興味の広さがうかがえます。