歯のケアをすると、なぜエリートになるか

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■外見のケアをする人は幸福度が高い

「歯を見れば、その人の自己管理能力がわかる」

とは、全国でマネー・カウンセリングや講演を行う田口智隆氏である。見逃しがちだが、歯も外見といえるだろう。歯並びや、歯の色はその人の印象を確実に左右する。田口氏はこう語る。

「収入の高い人ほど、40代くらいから歯のメンテナンスを定期的にしています。仕事で成功している人は、先が読める人です。もしくは明確な目標を立てている人。そんな人は逆算して、『では、2016年は予算をこう組もう』『この1カ月はこの仕事をしよう』とするべきことを定めることができます。この仕事の思考や手順と全く同じことが歯のケアにもいえます。いずれ高齢者になっても、入れ歯ではなく自分の歯で噛んで食事をしたい、そのためには特に虫歯がなくても、月に1回程度、歯垢クリーニングなどで歯科医を訪れる。すると、歯槽膿漏の兆候や、小さな虫歯の発見につながる。虫歯にならなくても、点検を習慣化することで、歯を含む口腔内の健康度は確実にアップし、外見への貢献度も高まるのです」

一方、東京大学医学部を経て、ハーバード大学院で学んだ予防医学研究者・石川善樹氏は先日、ポーラと共同で実施した人の幸福度に関する研究結果を発表した。「自分は幸福」と感じる割合は、ポーラの女性販売スタッフの約80%に対し、一般女性が約57%だった。

「ポーラの女性スタッフの方のほうが、エステなどでのお手入れや、おしゃれへの関心度が高いといった傾向がありました。つまり、外見上の工夫やケアをしている人ほどハッピーで、表情の輝きも変わってくる」(石川氏)

この調査は女性のみが対象だったが、男性でも似た傾向が出る可能性は高い、と石川氏。もし、そうであれば、体臭予防や肌のケアなど、服装・髪形だけでない部分への配慮のある人物ほど、ハッピー感を感じられ、それが仕事へ取り組む「エンジン」ともなるのだ。

もしかしたら、仕事に成功する人がハッピーなのではなく、外見を含む「自分ケア」を習慣化させ日常生活でハッピー感が高い人が仕事でも成功を収めやすいのかもしれない。

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田口智隆
講演家。ファイナンシャルインディペンデンス代表。28歳で自己破産寸前まで膨らんだ借金を数年で完済。『なぜ賢いお金持ちに「デブ」はいないのか?』など著書の累計50万部以上。
石川善樹
予防医学研究者。医学博士。瞑想(マインドフルネス)や食事、睡眠など最新科学をわかりやすく解説した最新著『疲れない脳をつくる生活習慣』(弊社刊)が大好評発売中。

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(プレジデントオンライン編集部 大塚 常好)