ドイツの市場調査会社GfKがこのほどまとめたスマートフォンの世界販売統計によると、今年(2017年)4〜6月期の販売台数は、3億4690万台となり、1年前から4%増加した。

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アジアの新興国市場が急伸

 この台数は、4〜6月期としては過去最大。世界スマートフォン市場の成長は、販売が急速に伸びているアジアの新興国市場によって支えられたという。

 同社が、ここで言う、アジアの新興国市場とは、インド、インドネシア、バングラデシュ、マレーシア、フィリピン、タイなど。その今年4〜6月期の販売台数は、5670万台で、1年前から13%増加した。この伸び率は他のどの地域よりも高い。

 GfKによると、アジアの新興国市場の中で高い伸び率を示したのは、バングラデシュとマレーシア。バングラデシュの販売台数は1年前から40%増加し、マレーシアは2015年にあった低迷から回復し、31%の伸びを記録した。また、インド市場も回復状態が続いており、この4〜6月期は14%の伸びを示した。

中国は依然、世界最大のスマホ市場

 一方で、世界最大のスマートフォン市場は依然、中国となっている。その4〜6月期の販売台数は、1億1010万台で、この台数は、北米(4740万台)、西欧(2870万台)、中南米(2700万台)の合計を若干上回っている。

 ただし、中国市場における販売台数は、1年前と同じで、成長が見られない。これは同国市場がすでに飽和状態に達しているからだとGfKは指摘している。

 このほか、アジアの先進国市場を見ると、この4〜6月期における販売台数は、1610万台で、1年前から3%減少した。この市場を構成する国と地域は、日本、韓国、台湾、香港、オーストラリア、シンガポールなど。

 このうち韓国は、昨年の需要増の反動があり、減少に転じ、これが日本やオーストラリアの伸び(それぞれ12%増と9%増)を相殺したと、GfKは報告している。

スマホの世界販売金額は9%増の1092億ドル

 世界のスマートフォン市場を販売金額で見ると、やはり、アジアの新興国市場が高い伸びを示している。その金額は103億ドルで、1年前から30%増加した。4〜6月期のスマートフォン販売金額は、西欧市場で1%減少、中東・アフリカ地域で7%減少したが、世界全体では9%増加して、1092億ドルとなった。

 その要因としてGfKは、平均販売価格が1年前から5%上昇したことを挙げている。同社によると、世界の消費者は、より良いユーザー体験を求め、より多くの金額を支払うことを厭わないという。

 スマートフォンの普及率はすでに高い水準となっている。しかし、市場には今後もより高性能の機器が投入され、需要は増加していく。これにより買い替え周期の長期化が食い止められると、同社は分析している。

筆者:小久保 重信