Lyftのロゴ (c)123rf

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 米のウーバー(Uber)と肩を並べる配車サービス(自動車配車ウェブサイトおよび配車アプリ)の大手リフト(Lyft)が、7月20日に自動運転車の開発部門を設立することを発表した。どんな条件下でも自律的に自動走行ができる完全自動運転(レベル5)の実現を目指すものとみえる。

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■各社が自動運転車でトラブル中

 EVメーカーであるテスラの自動運転車事故、そして同じく配車サービスのライバルである最大手ウーバーが走らせていた自動運転車が衝突事故を起こしている。昨年まで自動運転の実証試験を行っていたグーグルも、事故を含むトラブルのため開発を終了している。アップルについては一時撤退のニュースもあったが、この6月に「自動運転システムの開発に注力している」ことを公表した。

 リフトもこの6月に、英国の高級車メーカーであるジャガー・ランドローバーから、子会社を通じて2500万ドル(約27億円)の出資を受け、自動運転車を含めたモビリティサービスの共同開発を発表している。その流れでの今回の発表。多くのライバルが二の足を踏んでいる中、リフトが自動運転開発への本格参戦である。

■ライドシェアの情報を強みに持つリフトの戦略

 今回の発表で、リフトは自動運転技術の開発をビジネスの核に位置付けていると言っている。すでに開発には一部のエンジニアが取り組んでおり、今後も人材を拡大していく方針。シリコンバレーに新しい開発拠点もあるようだ。

 2015年、楽天がリフトに3億ドル出資してニュースになったが、法整備が行き届かない日本にはまだ上陸していない。しかし、毎日蓄積される350以上の都市に広がるリフトのネットワークで稼働する、100万台以上ものライドシェアサービス車の大量のデータを利用することができる。これは、自動運転車にとって利点だ。

 すでにある、その100万台以上の車の走行データからは、交通パターン、需要の多い地点、地域別の利用率などあらゆるデータを読み取ることができる。そのような既存のデータに加え、自動運転には欠かせないと言われる高精細3Dマップ(ダイナミックマップ)についても生成して、大量のデータを素早く収集しながら機能を充実させていくようである。

 リフトに限らず、各社の自動運転技術の動向からは目が離せない。