“大人”のゴルフでツアー2勝目を挙げた穴井詩(右から2番目)(撮影:佐々木啓)

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全選手がハーフターンをした時点で2打差に6人がひしめく混戦となった「センチュリー21レディス」。最後に頭1つ抜けたのは穴井詩。ボギーを打って並ばれた直後にバーディを奪い勝負を決めた。初優勝から1年を経てさらに強くなった穴井のプレーの深層を、上田桃子らを指導するプロコーチの辻村明志氏が語る。
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■勝因は大人になれたこと 飛ばし屋2人とのペアリングも良かった
昨年まで行われていた静岡県の伊豆大仁カントリークラブから、滋賀県にある瀬田ゴルフコース 西コースへ舞台を移し開催された今大会。昨年までのアップダウンの激しいコースから一転、フラットなコースへと変わったことに加え、フェアウェイが広く、またややウェットでランが出にくくなっていた。また、4つのパー5の距離が比較的短く、グリーン周りに持っていける選手がより有利に。結果、飛距離の出る選手が上位に名を連ねた。
中でも最終日最終組は「全米女子オープン」でドライビングディスタンス1位となった葭葉ルミをはじめ、川岸史果、そして穴井とツアー屈指のパワーヒッターが共演した。このペアリングが穴井の優勝に大きく影響したと辻村氏。
「穴井さんと言えば飛距離の出るドライバーも魅力ですが、何といってもアイアンの巧い選手。分厚いコンタクトで“飛んで止まる”。例え固いグリーンでもバックスピンをかけられる数少ない選手の1人です。1ラウンドで2回はピタッとつけて“お先に”バーディを奪えるほど。ですが、今年の開幕からそのショット、特にドライバーの調子が上がってこなかった。軽く振ってみたり、バランスディスクに乗ったり色々工夫していましたが、中々バランス良く振れるようにはなっていませんでしたね。そんな中でアース・モンダミンカップくらいから調子が上がってきて、少し“大人なスイング”と言うか、無闇にフルスイングするわけではなく力感を出しすぎないショットができるようになってきていました」
葭葉、川岸というツアー屈指の飛ばし屋と同組になっても、“大人”を貫けたことが勝利の要因だという。「渋谷一英キャディの“10ヤード置いていかれても熱くならずに戦おうぜ”というアドバイスもあって、頭もスイングも終始落ち着いていました。パー5でも無理に2オンを狙わず“3打目をどこから打つのがベストか”を心がけていましたね。逆に言えば自分よりも飛距離の出る2人とのラウンドだったからこそ、飛距離ばかりを考えることなく、冷静に軽く運べるショットが打てたのかもしれません。そうやって後ろから2人にプレッシャーをかけ続けた、我慢の勝利ではないでしょうか」。
最後に以前キャディも務めたこともある穴井にアドバイス。「とは言っても、まだ絶好調と言えるほどの状態ではありません。あれだけパワーがあるのだから、振らずに今と同じくらいの飛距離を出してほしいですね。無茶振りするよりも、気楽に振った方がかえってクラブが走って飛ぶことがあります。大事なのはタイミングですから。だから、もっと楽にヘッドを走らせてほしい。それができるようになればメジャータイトルも見えてくると思います。それだけのポテンシャルはありますから」。
■上り調子のユン・チェヨン 課題はショートパット
一方、その穴井に敗れたのは今季から日本ツアーに参戦しているユン・チェヨン(韓国)。前週の「サマンサタバサレディース」でも2位タイ。好調の理由を辻村氏はショットの調子が上がってきたことだと分析。「開幕の時は本調子ではなかったですが、ここにきてスイングがしっかりしてきました。飛距離も出てきてるし、力強さも感じます。タイミング、バランスが素晴らしい」。早くも来季のシード獲得に当確ランプ。真価を発揮しつつある。
一方で優勝への課題に挙げるのはショートパット。「ボギーを打った15番、バーディを獲れなかった18番は共に約1mのスライスライン。15番でインパクト時に緩んで右に外すと、18番では打ち急いだ上に強く入って左に外れました。似たようなシチュエーションでストロークに乱れを感じました。短いパットは技術よりも心理面が大きく影響するもの。この辺りを修正していくことで日本での初勝利が視界に入ってくる」
■成田美寿々も状態は良い まず“1つ勝つ”と変わってくる
途中、首位に立つもバックナインで崩れた成田美寿々は3位タイ。今大会では“守りつつ攻める”をテーマに毎日3つ伸ばす安定したゴルフを心がけたが、あと一歩届かなかった。
「特にアース・モンダミンカップから状態が良くなっていますね。13ラウンド中8ラウンドが60台。11ラウンドがアンダーパーと抜群の安定感です。スイングにバタバタが無くなって、状態には本人も手ごたえはあると思う。良い状態と攻め方がリンクしてきていますね」
成田のポテンシャルを評価してるからこそ、口惜しいと辻村氏は語る。「優勝争いの後半で3つ叩いたボギーは次の課題。また、僕から見れば彼女の爆発力はまだまだ満足のいくものではない。本来持っている力ならもっといけると思います。本人もそこを目指していると思いますが、まず“1つ勝つ”。そうすれば一気に行けるのではないでしょうか」
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。コーチ転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子らを指導。上田の出場試合に帯同、様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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