3番アイアンはスピースの全英制覇に大きな原動力に(撮影:GettyImages)

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最終日の13番ホール。絶体絶命の状況からみせた“練習場ショット”は語り継がれる一打となった。優勝したジョーダン・スピースはこのショットを含め、ティショットでオレンジ色のシャフトの3番アイアンを振り抜く姿をこの日何度も目にしたが、ほぼ思い通りに球を操っていた。
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この試合に向けて投入したのは、タイトリストの新作『718 T-MB』の3番アイアン。シャフトはグラファイトデザイン『ツアーAD DI-95 』のXで、中空構造でタングステンで寛容性を高めたモデルとなっている。フィッター兼クラフトマンの筒康博氏はスピースの3番アイアンについてこう語る。
「スピース選手はウッド型UTを愛用していましたが、ここ最近はUTを試行錯誤していたようです。全英オープンは強風かつ硬い地面が特徴なため、ウッド型UTよりも低弾道でスピン量の少ないロングアイアンが曲がらずランを稼げるため、ティショットで武器になります。13番の練習場ショットを含め、ティショットでもこの番手のミスをほとんど目にしませんでした。全英対策が奏功しましたね」(筒氏)
また、初日からバーディを量産したのは「いい時間帯にウェッジでベタピンを量産できたこととと、パッティングを含めたショートゲームの充実」だという。最終日に関しても、13番以降で超攻撃的なプレーを連発したが、スピースのショット面での特徴を指摘する。
「左ヒジを曲げて腕と肩の五角形を崩さず打つため、杉原輝雄プロのようにショットが曲がりにくい特徴があります。加えて、どんなショットにも緩みがなく、アプローチであっても緩ませて打つのではなく、その距離に対するフルショットを打つからピンをアグレッシブに攻められます。いい時のファウラー選手に近い攻撃力を持っていますね。これはクラブが合っているからこそできることでもあります。
アイアンシャフトは『プロジェクトX 』 の硬さ6.5ですが、ウェッジは6.0と柔らかい。これは短く持つことに加え、『プロジェクトX』はウェッジシャフトになると表示は柔らかくてもしなりがわずかしか変わらない特徴があるから。ウェッジ、アイアン、ボールとコントロール性が高いスピンの効くものを緩まず迷いなく打つ。強風でも風と喧嘩させるわけではなく、風上に打ち出すだけとシンプルなプレー面も光りました。他の選手よりもやるべきことが明確で迷いがなかったように思います」(筒氏)
今回の勝利でキャリアグランドスラムに注目が集まるスピースだが、「全米プロゴルフ選手権」で史上6人目の快挙を達成することはできるのだろうか。
【ジョーダン・スピースのクラブセッティング(WITB=Whats in the Bag)】
1W: タイトリスト 915D2
(9.5°、アルディラNV 2KVブルー70・X)
3W: タイトリスト 915F
(15°、ツアーAD DI ・7X)
3I:タイトリスト718T-MB
(20°、ツアーAD DI・95X)
4I:タイトリスト 716T-MB
(23°、プロジェクトX ・6.5)
5I〜9I:タイトリスト 716 AP2
(プロジェクトX ・6.5)
WEDGE:タイトリスト ボーケイ SM6 F
(46,52,56,60°、 プロジェクトX ・6.0)
PT:スコッティ・キャメロン009プロトタイプ
BALL:タイトリスト Pro V1X(17年)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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