恋愛研究家の六波羅ナオトです。第2回目となる今回は、筆者の得意分野である「不倫」について切り込んでみようと思います。

読者の皆さんにとって、無関係のように思えますが恋に落ちた相手が既婚者だった場合、一気に現実味を帯びてくるのが不倫です。

また、貴女が既婚であった場合は他人事と思ってはいけません。なぜなら、既婚者である前に1人の女性だからです。夫がいて、子供もいて家庭を築いていたとしても、それらを全て投げ捨てでも恋に落ちてしまうような男性に出会う可能性も否定できません。

それは男性も同じです。妻や子供、社会での地位を賭して不倫に走る男性も少なからずいます。つまり、独身の貴女が既婚男性と不倫関係に至る可能性を示唆しています。

そんな、複雑な感情や事情が交錯する不倫について、紐解いてみたいと思います。

不倫とは何か?

芸能人のスキャンダル等でとかく話題になる不倫ですが、いったい何をすれば、どこまですると不倫なのか。まず、大前提として、片方もしくは双方が既婚者であること。結婚というのは、ある種「お互いに不貞なことをしないことを誓う契約書」でもあります。

結婚して一緒に暮らし、経済的なことを一本化。子供にも恵まれたら不貞な行動は幸せな暮らしを崩壊させることにつながりかねないとうことで、ある種当然の取り決めと言えます。

しかし、ここでいう「不貞」とは何を指すのでしょうか?一般的には「性的関係」つまり「セックス」という認識です。つまり、既婚者が配偶者以外の人とセックスしたら不貞、つまりは不倫ということになります。

では、夫が風俗で名前も年齢も知らない相手と性的関係を結んだとします。その後は連絡先も解らないので、一度だけの関係です。これを「不倫」と言うでしょうか? 筆者としてはこれは不倫ではなく「浮気」程度と考えます。

もちろん不貞な行為には該当するので、妻にバレた際は何らかのお咎めがあってしかるべきです。

昨今、話題になっている芸能人の不倫スキャンダルにも見られることですが、特定の相手と密会し肉体関係を持ったことが露見すると不倫として騒がれます。

では、肉体関係がなかったら不倫に該当しないのか。キスまでなら許されるのか。例えば「2人で一泊二日の温泉旅行に行ったがセックスはしなかった」は不倫に該当しないのか。

離婚調停や裁判に見られる「不貞の事実の有無」は、他人が関与できない密室等で二人きりになっただけで、不貞として認められてしまう場合があるようです。ドラマなどでは、ラブホテルに出入りする写真を押さえられて、証拠として突き出されますが、別にラブホテルじゃなくても二人きりで一定の時間を過ごせば、証拠として効力を発揮する場合もあるそうです。(※ケースによる)

そう考えると、セックスすることだけが不倫とは言いがたいという考えに行き着きます。

オレが考える不倫の決定打は継続性

長々と前提を語りましたが、筆者的な「不倫とは何か?」の結論を出すとすれば「既婚者が特定の相手と継続的に恋愛関係を続ける」ことが不倫に該当するということです。

ここで言う「恋愛関係」というのは両想いの状態を指します。妻や夫を差し置いて、お互いに恋愛感情を持って付き合うことです。セックスの有り無しは関係ありません。10代の頃に経験したようなプラトニックな関係であっても、ラブラブな2人になってしまえば体の関係がなくても不倫として成立します。

ちょっと飛躍しすぎではないかと思うかも知れませんが、恋愛感情のないただの肉体関係の方が関係がこじれずまだマシです。よく、体と心は別モノと言いますが、相手を本当に愛してしまったら、その後に泥沼の愛憎劇が待ち構えていると言っても過言ではありません。

筆者が取材した不倫の実例を一つ紹介しましょう。

2人とも30代の夫妻。夫は一般的なサラリーマン、妻はパートで働きながら小学生になる娘を育てていました。妻は職場で知り合った男性と2人で会う程度の仲に発展。

ある日、夫に呼び出され決定的な証拠写真を突きつけられました。妻の不審な行動にピンときた夫が興信所を使い、男性と2人でいるところを押さえられていたのです。

そこで、夫が妻にこう問いただしました。

「オマエ、この男に許したのは体だけか?それとも心までもか?」

妻は

「心です」

と即答して、家庭は崩壊し娘も夫と暮らすことになりました。

しかし、この妻は相手の男性のことを心から好きになっていましたが、肉体関係はなかったそうです。妻も心のどこかで「離婚して男性と一緒になりたい」と思っており、正直に相手と恋愛しているということを夫に伝えた末の離婚劇となってしまいました。

この例は極端かも知れませんが、肉体関係は理性で抑えられるが相手を好きになる感情は抑えられないという好例ですね。つまり、不倫とは無縁と思っている皆さんでもいつどこで素敵な男性と巡り会うかわかりません。既婚男性を好きになってしまったら、不倫と隣り合わせだと言うことは肝に銘じて置いて下さい。

継続的に恋愛関係を続けているのは、明らかに「不倫」。

さて、後編では不倫メカニズムでもある「男女の不倫感の違い」を紐解いてみます。〜その2〜に続きます。