故ネルソン・マンデラ元大統領。南アフリカ・ケープタウンで(2010年2月11日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】南アフリカの故ネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元大統領の晩年を描いた伝記が出版直後、同大統領の妻ら遺族の怒りを買い、回収されていたことが分かった。出版元の米大手ペンギンランダムハウス(Penguin Random House)が24日、明らかにした。

 マンデラ氏の担当医だったビジェイ・ラムラカン(Vejay Ramlakan)氏が執筆した「Mandela's Last Years(マンデラ氏の晩年)」は先週、マンデラ氏の誕生日で、同氏をたたえるために7月18日に制定された記念日「マンデラ・デー(Mandela Day)」に合わせて出版された。

 しかし、同書にはマンデラ氏の治療や遺産相続をめぐる家族間のいさかいを含め晩年のエピソードが描かれていたため、マンデラ氏の妻であるグラサ・マシェル(Graca Machel)氏が激怒。法廷措置も辞さない構えを示していた。

 同書にはまた、肺の感染症によりマンデラ氏が吐血した様子や、95歳で亡くなった同氏の遺体が安置された部屋から監視カメラが発見されたこと、亡くなる数か月前、同氏が病院に搬送された際に乗っていた救急車が炎上する事故に見舞われ、別の救急車に移されるまで高速道路上で待機させられた話などが詳細に記されていた。

 ペンギンランダムハウスは、同書の即時回収と絶版を決定したことを発表。一方のラムラカン氏は同書の回収前、民放テレビeNCAのインタビューで「遺族の許可は得ていた」と主張し、「全関係者への相談は済ませていた」と反論していた。

「マンデラの名声と業績に対する冒涜(ぼうとく)」だと同書を批判していた最年長の孫マンドラ・マンデラ(Mandla Mandela)氏は、今回の決定を歓迎している。
【翻訳編集】AFPBB News