アメリカンコッカースパニエルは病気になりやすい?

アメリカンコッカースパニエルは陽気なコッカーと呼ばれている一方で、病気の好発犬種として名前をみかける犬種でもあります。
しかし性格は人懐っこく、とても賢いため躾もしやすいのが事実です。
とはいえ、ダブルコートで被毛が長く食事を好むため、飼い主がきちんと体重や体の状態を管理しておかなければいけません。
そのうえ、アメリカンコッカースパニエルは主に皮膚や目、耳の病気に気をつけなければいけないのです。

アメリカンコッカースパニエルがかかりやすい病気

目:チェリーアイ・白内障・緑内障

アメリカンコッカースパニエルを飼う上で覚悟をしておかなければいけない病気が、チェリーアイという目の病気です。
チェリーアイと呼ばれてはいますが、正式には第三眼瞼腺突出という病名になります。
チェリーアイは「瞬膜」とよばれる目頭の部分の白い膜にある第三眼瞼腺が飛び出た状態になってしまい、飛び出た部分は米粒から小豆程のサイズまで大きくなる症状がでます。
そもそも、原因はいまいちわかっていない部分がありますが、瞬膜を固定している繊維性結合組織が欠損もしくはもろくなってしまうことで発生すると考えられています。アメリカンコッカースパニエルは、遺伝で発症してしまう確率が高いのです。
遺伝によって発症してしまうチェリーアイは、いつどのタイミングで発症するのかしないのかがわからないため、飼い主ができる予防法などがありません。
発症したときの治療法は、飛び出てしまった瞬膜を手術で元の位置に戻すことになりますが、手術の合併症としてドライアイになる可能性もあります。
合併症はもちろんのこと、再発する可能性もありますし、片側も発症することもあるので、それらを踏まえて手術をするかを決定するため、チェリーアイに詳しい獣医さんに相談するようにしましょう。
他にも水晶体が白濁してしまう白内障や、眼圧が上昇することによっておこる緑内障など、遺伝で目の病気がおこる可能性が高いのがアメリカンコッカースパニエルなのです。

耳:外耳炎

アメリカンコッカースパニエルは、大きな耳が垂れているのがチャームポイントであると同時に、耳の中の環境が維持されず外耳炎になってしまうリスクも抱えています。
放置をしてしまうと中耳や内耳にまで病変が進行してしまい、取り返しのつかない事態に陥ってしまいます。
飲み薬や点耳薬で治療できればいいのですが、アメリカンコッカースパニエルは外耳炎が重症化しやすい可能性もあり、手術になってしまうケースもあります。
早期に発見するためにも定期的に耳の中を掃除するようにし、清潔な状態を保つように心がけましょう。

皮膚:アレルギー性皮膚炎・脂漏症

アメリカンコッカースパニエルは、外耳炎だけでなく全身がアレルギー性皮膚炎になってしまうケースが少なくありません。
脂っぽい皮脂が多く分泌されてしまうため、独特な匂いを放ち皮膚がベタベタしてしまう脂漏症という病気になってしまうことがあります。
脂漏症になってしまうとかゆみや脱毛、落屑が起こり、マラセチアなどの二次的な感染症が広がってしまうこともあります。
治療するためには、自宅でも定期的に皮膚のコンディションを整える必要があるため、シャンプーはかかせません。

まとめ

アメリカンコッカースパニエルは、比較的病気の多い犬種であることには間違いありません。
しかし、綺麗な被毛や人懐こい笑顔を見せてくれるため、たとえ病気になってしまうかもしれないリスクを背負ってでも一緒に生活していきたいと思える犬種でもあります。
飼い主にきちんとした知識が備わっていれば、たとえ遺伝で病気が発症してしまっても愛犬と幸せに暮らしていくことはできます。
アメリカンコッカースパニエルに限らず、遺伝的に病気になりやすいわんちゃんもいると思います。病気になってしまったとき、慌てず対処できるよう飼い主として愛犬のことをしっかり学んでおきたいですね。


(獣医師監修:加藤桂子先生)