2016年3月のジュネーブモーターショーで公開された新型NSX (c) 123rf

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■S2000後継?の現代の姿

 ホンダが、ミドエンジン・コンバーチブルスポーツカーの意匠登録を行ったという。ベビーNSXともS2000の後継とも言われる、ホンダの考える現代のライトウエイトスポーツの姿なのだろうか? エンジンレイアウトがミドシップならば「ベビーNSX」と言えなくもない。ホンダの考えるスポーツカーがS2000であったとすると、現代のスポーツカーがミドシップRドライブとなってもおかしくはない。

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 NSXはHV・AWDであるのは現代のスポーツカーと言うよりはGTとしての姿なら納得がいく。ライトウエイトスポーツの現代の姿と言うならば、Rドライブは欠かせまい。エンジンがダウンサイジングターボとなると、低回転から強大なトルクを持ち、ライトウエイトスポーツとは言えない性能で、「ライトウエイトスポーツ」の存在を否定する時期がすぐ目の前に迫っているように思われる。

 S2000は「古き良きイギリスの匂い」が漂う、高回転型エンジンを搭載していた。ショートストローク化した高回転型エンジンにクロスレシオのミッションを組み合わせ、シフトチェンジの腕前を要求するその本質的スポーツ性を残すことが出来るのだろうか?せめてサスペンションセッティングにおいては、ワインディングロードを全力で疾走するにふさわしく、実用性を無視してほしいものだ。

 しかし、現代ではスプリングを柔らかく、ショックアブソーバーで受け止め、乗り心地の良いスポーツセダンが大流行りだ。フェラーリでさえダウンサイジングターボになって、アクセルワークの微妙さを要求しない安全システムが備わっている時代だ。

 ミドシップのレイアウトは旋回性能を追及する意思の表れであり、Rドライブのテクニックを使いたくなるはずだ。しかし、現代の電子コントロール・操縦性は、何も意識することなくハンドルを切り、アクセルを吹かすと最適な操作に変換して、見事に狙ったラインをトレースしていく。電子コントロールなしではスピンしてしまうような操縦でも、見事に何事もなかったごとく全力で加速していく。AWDの4輪制御によりRドライブなのかFドライブなのかも意識することもできない。

 その概略のデザインを見たところでは、小型のNSXと言うべきかもしれないが、それはGTの分野であり、ホンダの考える「現代のライトウエイトスポーツ」であることを期待したい。