斎藤工が命名したフィルとムーが主人公

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 俳優の斎藤工と女優の板谷由夏によるWOWOWの映画情報番組「映画工房」(毎週月曜午後8時45分)が、9月末に放送300回を迎えるのを記念したクレイアニメ制作応援プロジェクトが7月24日、都内で発表された。

 国内での移動映画館をライフワークにしている斎藤が、今年1月にJICA(国際協力機構)の仕事でマダガスカルに行った際、「マダガスカルにも映画館がないので自分のやっていることができたらと思ったが、映画を海外に持ち出すには権利の壁が高いことを肌で感じた。だから現地の子どもたちと一緒に映画を作ったんです。それを子どもたちが見た時の歓喜した瞬間が忘れられない」と吐露。そんな折に知った、カンボジアを中心に途上国で移動映画館を開催しているNPO法人「World Theater Project」の活動に共鳴し、権利フリーのクレイアニメの制作を同法人の教来石(きょうらいせき)小織さんに提案した。

 同法人のマスコットキャラクターで斎藤が命名したフィルとムーを主人公に、2人がスクリーンの中に飛び込み世界中のさまざまな映画の中を旅していく3〜5分ほどの作品。斎藤のストーリー原案を基に、自身が声優を務めた短編アニメ「パカリアン」の秦俊子監督、教来石さんの3人で執筆した脚本が完成。リュミエール兄弟の「ラ・シオタ駅への列車の到着」など、映画史に残る作品の名場面もクレイで制作する。現在は人形やセットの制作中で、制作資金はこの日から100日間のクラウドファンディングで募る。

 声の出演もし、企画も含め1人5役を担う斎藤は、「権利の壁は高いけれど、すき間はあると思った。そんな時に教来石さんのことを知り、映画工房の300回などいろいろな点が線になっていった。途上国には、映画の存在を知らない子どもたちもたくさんいる。そういう子どもたちの未来、夢の選択肢が広がっていけば」と期待。作品は10月の「映画工房」の公開収録イベントでお披露目される予定で、「僕も海外に仕事で行く機会もあるので、上映できる環境を個人的にも設けたい。フィルとムーもキャッチーでキュートなキャラクターなので、独り歩きして作品を育ててくれることを期待している」と力強く語った。

 同じく声の出演をする板谷も、「工くんは社会に目を開いてよく考えているなと感心する。番組の300回でやれるのはスペシャルなこと。どんどん夢が広がる題材だし、すごく旅立っていきそうだとワクワクしています」と笑顔。教来石さんは、「映画は人生にとってなくてはならないものではないけれど、内側から何かを変える力があるんじゃないかと思う。まだ映画を見られない子どもがたくさんいるという現状が伝わり、見られることが当たり前になればと思う」としみじみ話した。