高額な報酬を受け取るテクノロジー企業に勤める人の急増が、シリコンバレーの不動産価格を釣り上げている

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住宅価格は5年で72%上昇

 シリコンバレーとサンフランシスコの住宅問題は、解決策のないままここ何年も続いている。

 ほぼ10年前、この地域も景気後退で住宅バブルが破裂し、住宅価格や賃貸価格が大きく下がったのだが、そんなことはまるでなかったかのようだ。不動産会社のパラゴンによると、景気が回復に向かい始めた2012年から2017年までの間に、サンフランシスコ及びシリコンバレーの住宅価格は72%も上がった。もちろん景気崩壊以前よりも、ずっと高くなっている状態だ。

 サンフランシスコ市内では、ベッドルームが2室あるアパートの平均賃貸料は4189ドル。2ベッドルームと言えば家族3〜4人が暮らせる広さだが、地元の物価などを考慮すると、この家賃を払うのには何と17万9529ドル(約2009万円)の年俸が必要となるという(資産管理データ会社スマートアセット調べ)。普通の人々には、到底手の届かない額だ。

 教師や大工など、テクノロジー企業に勤めているのではないごく普通の職業の人たちが、家賃の上昇でアパートや住宅に住むことができなくなり、遠方へ引っ越していったり、あるいはホームレスになったりする話は、ここではもう珍しいことではなくなった。

 実際、最近サンフランシスコ市内を歩くと、ホームレスが街に溢れているのが目につくし、南のシリコンバレーでもホームレス人口がじわじわと増えている。路上に駐車したキャンピングカーで生活を続ける家族も少なくないようだ。

 ところが、テクノロジー企業に勤める人々ですら、人気のサンフランシスコ市内に住むのは厳しい状況になっており、会社へ家賃補助を申し入れたとか、市内の建物に40人がシェアハウス風に住めるようなサービスが出てきているといったことが聞こえてくる。

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