家のものを「ときめくかどうか」を基準に片づけることで、「片づけ界」ではすっかりおなじみになった片づけコンサルタントの“こんまり”こと近藤麻理恵さん。今では、活躍の場を海外に広げ、アメリカで生活しています。先日は「第10回ベストマザー賞2017」を受賞したこんまりさんが、アメリカでの暮らしと、日米共通のある悩みについて語ってくれました。


ニューヨークでの片づけレッスンでオモチャの選別中。4歳の持ち主自身に「ときめくもの」を選んで、順位をつけてもらいます片づかないオモチャの悩みは日米共通!プレゼントの多いアメリカの家庭には…

こんにちは、「こんまり」こと近藤麻理恵です。
子どもがいると、どうしても家の中がゴチャついてきますよね。その要因のひとつがオモチャ。アメリカも同じで、というよりも、日本の家庭に比べてずっとオモチャの量が多く、びっくりしました。

たとえば日本では、クリスマスプレゼントといったら普通1つか2つですよね。でもアメリカでは親から一度に複数個もらえるのが当たり前。パーティ文化の国なので子ども同士のプレゼント交換も多く、年に何度も贈り贈られるため、子どものいる家庭ではオモチャがバンバン増えていくんです。オモチャに関しての片づけはアメリカ人の方が悩んでいるんじゃないかと思うほど。

遊ばなくなったものやボロボロなものは処分したいけれど、子どもが全部とっておきたがって困る、という悩みは日本の親と共通です。アメリカのレッスンで提案しているのは、家じゅうのオモチャを1か所に集め、子ども自身に好きな順番で選んでもらうという方法。一度冷静にものと向き合って、頭のなかを整理してもらいます。そのうえで親が「これ以上は部屋に入りきらないから20番目以降はバイバイしようか」などルールを提案してみるんです。そうすると、すんなり受け入れてくれることが多いですね。

勝手に捨てたり、頭ごなしに「そんなのいらないでしょ」と決めつけると、子どもにとって片づけはイヤなものになるだけ。大事なのは、子ども自身に、ものがあふれている状況を認識し、優先順位を考える経験をしてもらうこと。もちろん、親自身が日頃から自分のものをしっかり片づけている姿勢を見せることも大事ですよ。娘たちを寝かしつけ、自分が寝る5分前が片づけのタイミング

娘が2人いるわが家の場合はというと、まだ上が2歳前、下が10か月と小さいので、私が主導できる立場。でも、なにせ片づけにかける時間がなくなりましたね…。朝から泣き声で起こされ、ご飯をあげ、オムツを替え…とすべてが子ども中心の生活。以前のような片づけはできないんだ、無理なんだと悟りました(笑)。

日中、子どもたちが活動的なときはすぐ散らかすので、その時間帯は無理に片づけません。上の子が生まれて最初の頃は、それでもがんばってまめに片づけていましたが、せっかくしまったものを、気づいたら娘が同じところから引っぱり出していた、なんてことがよくあって。もう、キーッてなりますよね。

それで、最終的に子どもが寝静まって自分が寝る前の5分間、ものすごいスピードで機械的にすべてのものを定位置に戻し、心穏やかな状態で眠りにつく、というやり方に落ち着きました。家の中にあるものの定位置が決まっていると、戻すのは簡単。片づけでは、この前提ができていることが大切と再認識しました。最近は上の娘が、片づけに興味をもち始めたので、遊びの延長で一緒に服をたたんだり、オモチャをカゴに投げ入れたりとゲーム感覚で楽しむことも増えました。もちろんまだきれいに片づけられはしないのですが、片づけが好きなのかも、と今後を期待してワクワクしています(笑)。


私のまねをして洗濯物をたたんでいる長女です。楽しそうにやってる姿がかわいい。あとでこっそりたたみ直していますが…(笑)


近藤麻理恵さん【近藤麻理恵さん】
片づけコンサルタント。著書『人生がときめく片づけの魔法』(サンマーク出版刊)が42か国で刊行が決定し、米『TIME』誌で「世界でもっとも影響力のある100人」に選出される。夫、娘2人とアメリカに在住

<撮影/山田耕司 取材・文/ESSE編集部>