年々増加している、子どもの肥満。その子が育つ生活環境が影響しており、特に祖父母と同居する一人っ子が肥満になりやすいと判明。その情報をまとめました。

この30年で子どもの肥満は増加傾向に

食の欧米化で、肥満や生活習慣病になる人が増えている現代。その影響は、飽食の時代に生まれた子どもたちにも影響しています。文部科学省の調査によると、30年間で、肥満傾向の子どもは2〜3倍に増えているそう。統計によると、9〜17歳の男の子の10人に1人は肥満となっています。

肥満の子どもが増えた理由のひとつとして考えられるのが、生活リズムの変化です。「夜10時以降に寝る」という子どもの割合は、すでに1歳6ヶ月児で55%、2歳児で59%、3歳児で52%といずれも半数超え。10年前の数値と比べると、2倍以上に増えています。夕食を19時以降に食べる小中学生は46.2%と、12年前の36.2%から10%増加。
生活が夜型になると、食事をとる時間が遅くなる影響で、朝食を抜く子どもも増えることに。こうした食や生活習慣の乱れは、子どもたちの肥満リスクを高める大きな要因となります。

特に祖父母と同居、一人っ子は肥満になりやすい

さらに、医療基盤・健康・栄養研究所 国際栄養情報センター生物統計研究室は、祖父母と同居する子どもや一人っ子の場合、過体重・肥満になる可能性が高くなるという分析結果を発表しました。研究は、国立社会保障・人口問題研究所の協力を得て、21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)のデータを解析。協力者47,015人のうち、43,046人を分析対象とし、回答者が報告した子の身長と体重の値からBMIを算出し、国際肥満タスクフォースによる基準値を用いて過体重、肥満を定義しました。

その結果によると、祖父母と同居していることや、同居するきょうだいがいない(一人っ子)ことにより、子が過体重や肥満である可能性が増加するそう。理由は、祖父母と同居する子どもは、スナック菓子の間食や砂糖入り飲料の摂取が比較的多かったこと。また、一人っ子では、身体活動が比較的低いといったことがあげられます。また、祖父母と同居する子は、就学前の6歳未満の頃から過体重・肥満であるのに対し、一人っ子では学童期の6歳以上から増加。これにより、家族構成により、肥満や過体重になりやすい環境があることがわかりました。

最近では、大人と同様に、メタボリックシンドロームと考えられる症例が子どもでもみられます。研究では、子どもでも内臓脂肪がたまると、血管が硬くなり、動脈硬化の状態になることが明らかに。さらに、子どもの時の肥満・過体重が大人になってからの肥満・過体重にもつながっていくことがわかっています。将来ずっと健康で過ごすためにも、子どもの頃から、正しい食事や生活習慣を身につけることは必要です。大人と同様に、子どものときからメタボ対策が必須の時代になってきました。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと