新日本プロレスきっての曲者レスラー、矢野 通選手の「DVDプロデューサー」の一面を掘り下げる!

矢野通選手といえば、新日本プロレスを代表する曲者レスラー。あっという間に敵を丸め込んで3カウントを奪う、瞬時にコーナーマットを外して相手を叩きつけるなど、変幻自在のヒールスタイルが人気。また、矢野選手は水道橋でスポーツバーを経営する経営者としての一面もあるほか、2015年にプロデュースしたDVD「CHAOS学園」がオリコンウィークリーランキング7位を記録するなど、マルチな才能を持つことでも知られています。今回は、そんな矢野選手が経営するスポーツバーで本人を直撃。新日本プロレス、真夏の最強戦士決定戦、G1 CLIMAX(ジーワンクライマックス)参戦への意気込みを語っていただくとともに、敏腕プロデューサーの一面を掘り下げ、矢野選手が考える「売れるコンテンツを作るコツ」をうかがいました!
 

 

PROFILE

矢野 通(やの・とおる) 矢野選手のTwitterはコチラ

東京都荒川区出身。新日本プロレス所属。第51代、第59代IWGPヘビー級タッグ王者。新日本プロレスを代表する曲者として知られ、「Y・T・R」「崇高なる大泥棒」「酒飲み日本代表」などのニックネームを持つ。身長186cm、体重115kgの体格を生かした得意技は鬼殺し、裏霞、赤霧、黒霧島、大吟醸など酒に由来するものが多い。お約束のポーズは、自らの頭を両手親指で指す「Y・T・Rポーズ」、両手のひらを見せて肩をすくめる「デニーロポーズ」など。反則技を繰り返すヒールスタイルだが、そのキャラクターが熱狂的なファンに支持されている。自らスポーツバー「EBRIETAS」を経営するなど実業家としても手腕を振るう。

 

厳しいG1を前にしても特別なことはしない

――矢野選手は2017年の夏を飾るG1 CLIMAX(以降G1)に参戦しますが、その意気込みを教えてください。

 

矢野 参戦する以上は当然「優勝」を目指します。それ以外の目標は…目立つことと、新作DVDのちょっぴりの宣伝ですかね(笑)。

 

――夏場のG1はかなり厳しい環境だと思うのですが、試合に向けて何か取り組んでいることはあるのでしょうか?

 

矢野 基本的にはいつもと一緒です。何か特別なトレーニングをすることもないですし、酒の量も変わりません。「酒を飲むペースを乱さないこと」、それも矢野流の大切な「ルーティーン」ですから(笑)。ちなみに、先日は鹿児島でのPR活動があったのですが、そこで芋焼酎を仕入れてきました。仕事の間に酒屋を3軒巡って、気になった芋焼酎を18本手に入れました(笑)。

 

――ただの買い付けじゃないですか!

 

矢野 仕事の途中に酒の買い付けに行くなんて……と、思われるでしょうが、これもスポーツバー経営者として大切な仕事なんです。あと、地元の人に酒をもらうこともあるんですが、心情としてそれは手持ちで持って帰りたいじゃないですか。でも、今回は飛行機の手荷物検査で「持って入れるのは3升まで」と言われて。ま、それ以上持っていたということですね(笑)。

↑自身が経営するスポーツバー、EBRIETASのカウンターに立つ矢野選手

 

オカダ・カズチカ戦では精神的な揺さぶりをかける

――G1は長期間の戦いになると思うのですが、体力面は大丈夫ですか?

 

矢野 僕は肩こり、目の疲れ、偏頭痛、夏バテとかいう一般的な悩みとは無縁の体質で。単純に「鈍感」なだけかも知れませんけど(笑)。あと、常に楽観的に考えて、悪いイメージを持たないようにしています。とはいえ、G1はシングルマッチの連続で長旅も厳しい。正直「夏の暑い時期にやらなくても…」とは思ってます(笑)。

 

――今回のG1で矢野選手はBブロックで戦うことになりますが、その顔ぶれの印象はどうですか?

 

矢野 Bブロックは初顔の対戦が多い。シングルマッチをやったことのない選手もたくさんいるので楽しみですね。

 

――後楽園での初戦では、IWGPヘビー級王者で、同ユニット(CHAOS)のオカダ・カズチカ選手とも戦うことになりますが……。

 

矢野 楽しみですね。注目度が高いこともあるのですが、同じユニットの選手ですから、どんな戦いができるのか期待しています。

↑オカダ・カズチカ選手 ©新日本プロレス

 

――普段タッグを組んでいるオカダ選手とはやりづらい面もあるのでは?

 

矢野 それはありません。逆にオカダの方が戦いづらいんじゃないですかね。僕の戦い方としては、精神的に揺さぶろうと考えています。オカダがセコンドに外道さんを連れてくるわけだから、こっちは邪道さん(邪道選手は外道選手のタッグパートナー)を連れてくるとか(笑)。あんまり意味はないですけど(笑)。とにかく、お客さんが予想もしないことをやりたい。それが、僕の試合の見どころですね(※)。

※インタビュー後の7月22日にオカダ・カズチカ戦は終了。試合では、実際に邪道選手が矢野選手のセコンドに入ったほか、矢野選手は場外乱闘や急所攻撃、得意の丸め込みなどを仕掛けてオカダ選手を翻弄。結果的に矢野選手は敗れましたが、一時、後楽園ホールが矢野コール一色となるなど、予測不能な試合運びで観客を魅了しました

 

DVDの宣伝のためにカメラや照明のチェックは欠かさない

――何か作戦や新しい必殺技などは考えていますか?

 

矢野  あの、取材して頂いて、こんなことをいうのもなんですが…作戦を話しちゃうとバレちゃうので内緒です(笑)。唯一の作戦といえば、「DVDの宣伝をすること」ですかね。

 

――DVDの宣伝方法は、あらかじめ作戦を練っていくんですか?

 

矢野 いや、事前に考えておくと、その通りに進まなかった時に慌ててしまうので、その場に合った対応を心がけています。ただ、会場に入ったらカメラや照明の位置、観客との距離感などを細かくチェックをしておきますね。「この位置でDVDを出せばカメラに抜かれるな」……とか。

↑リング上でDVDを宣伝する矢野選手 ©新日本プロレス

 

――実は緻密な計算に基づいているんですね。ちなみに、今回はどんなDVDを持っていくんですか?

 

矢野 「ウルトラCHAOSクイズ」という新作が出るので、これを持って入場します。もちろん、チャンスがあれば入場時、退場時、試合中でも宣伝しようと思ってます!

 

――試合中も! それはちょっとまずいのでは……

 

矢野 いえ、売れる秘訣のひとつは「ゴリ押し」ですから。 しつこいくらい押すことが重要なんです。

――そういえば、今度G1で対戦する鈴木みのる選手には、DVDを奪われたこともありましたね。

 

矢野 そうですね。あの人、いつも怒ってますから。何でですかね? あの人の怒りにはまともに付き合っちゃダメですよ…あ、でも今回はいままで出したDVDを用意しておいて、取り上げられるたびに別のシリーズを出していきましょうか。結果的に、全シリーズを紹介できるかも(笑)。

↑鈴木みのる選手 ©新日本プロレス

 

新作DVD「ウルトラCHAOSクイズ」の内容とは?

↑新作「ウルトラCHAOSクイズ」といままで発売してきたDVDの一部

 

――発売したDVDがオリコンウィークリー7位に入ったこともあるということですが、売れるコンテンツを作る秘訣とは何でしょうか?

 

矢野 僕が思うのは、「気づかれていなかった爐いい箸海蹇函廚鯣掘してあげることじゃないかと。たとえば、DVDでは僕たちのユニット(CHAOS)の空気感というか、プロレスでは見せない「素の顔」がウケたんでしょうね。いままでなかったけれど、「こういう面もあったんだね」とか、「うわー、その手があったか!」とか言わせたらこちらの勝ちですね。今後の話でいえば、CHAOSのメンバーを主役としたドキュメンタリーも面白いかな、と。たとえば、新日本プロレスのことを誰も知らない国へ行って、イチからリングを手作りして、チケットも手売りして試合をしてみるとか。

 

――おお、たしかに面白そうです! ちなみに、矢野選手が発想のヒントにしているものは何ですか?

 

矢野 何気ない日常のバカ話ですね。「何かを作ろう」と考えるよりも、酒を飲みながら楽しい話をしている時に生まれてくることの方が多いです。でも、思いついたことはだいたい忘れちゃうから、その場にいた人に代わりに覚えておいてもらいますね(笑)。ただ、本当にすごいアイデアを思いついたら、マネされないように絶対に言いませんけど。

 

――さきほど新作DVDが出るとお聞きしましたが、今回の作品はどんな内容ですか?

 

矢野 新作「ウルトラCHAOSクイズ」は、CHAOSのメンバーをバスに乗せて、クイズをしながら個性をあぶり出す「プロレスラーバラエティ」になっています。特に今回、ある選手には笑いの神が降臨していますから楽しみにしてください!

©2017 AMUSE INC,協力:新日本プロレスリング株式会社

 

――ちなみに、今回の作品の売上の目標はどのくらいですか?

 

矢野 できれば3週連続でオリコン1位を記録したいです。プロレスのDVDがオリコンでトップを飾ったら世の中、ひっくり返るでしょ? だから「もっとプロレスに光が当たってほしい」と思っているファンの方、ぜひこのDVDをひとり1000本ずつ買ってください! あっ、一気に1000本買っちゃダメですよ。毎週300本ずつお願いします。3週連続1位になるように、絶妙なさじ加減で(笑)。

 

プロレス以外の仕事から得るものも大きい

――プロレスラーであり、スポーツバー経営者、そしてDVDプロデューサーとして活躍する矢野選手ですが、そのせいで悪く言われることもあるとか……。

 

矢野 「色々と手を出し過ぎだよ」とか「真面目にプロレスをやれ」と言われることもありますね。でも、全く気にしてません。基本的に、何足の草鞋(わらじ)を履こうとも全てが100%の全力投球。陰でコソコソと言っているヤツ、「あなたはひとつのことしかできないんでしょ? あなたの100%は俺にとっての10%にも満たないよ」と言いたい。

――おおっ、矢沢永吉さんの名言、「オマエの一生、ヤザワの2秒」みたいですね!

 

矢野 …そこまでではないですけど(笑)。ただ、それぞれの仕事で別の筋肉を使っていて、うまくバランスが取れている感じです。ひとつのことなら2時間しか集中力が続かなくても、違うことを始めればまた2時間集中できる。「デザートは別腹」みたいなもので、逆にいい気分転換になるんです。飲食店でお客さんと交流することが、プロレスやDVDのヒントにもなりますしね。

 

――矢野選手のエンターテイメント性は、他の世界からヒントを得ていると?

 

矢野 はい、まさにその通りです。もちろん、僕の本業はプロレスラーですよ。正式な書類にも「経営者」ではなく「プロレスラー」と書きますし。でも、アンテナは常に敏感にして、プロレスの世界にはない面白さを追求していきたいと考えています。そのためには何足もの草鞋を履いて、自分の個性を強くして行こうと。これから先は、もっともっと色々なことにもチャレンジしていきますよ!

――インタビューが終わったあとも、「『こんなの欲しかった』っていう便利グッズを作りたいですね。GetNaviさん、コラボグッズを出しましょうよ!」とおっしゃっていた矢野選手。その言葉からも、プロレスのスタイルと同様、人をあっと驚かせるにはどうしたらいいのか、常に考えている様子がよくわかります。まるでいたずらっ子に見られるような、純粋な好奇心と、それに基づいた行動力…ご自身でワクワクしつつ、虎視眈々と「何でもやってやろう」と狙う姿勢こそが、売れるコンテンツを作る原動力なのでしょう。さて、そんな矢野選手は今年のG1でどんなプロレスと、どんなDVD宣伝を見せてくれるのか。みなさんもぜひその点を楽しみに、会場へと足を運んでみてください。

 

撮影/黒飛光樹(TK.c)

 

【試合情報】

ローソンチケット Presents G1 CLIMAX 27

7月17日 (月)〜8月13日 (日)

最終戦は8月11〜13日@両国国技館3連戦!!

最新情報はG1 CLIMAX 27特設サイトへ

 

【DVD情報】

©2017 AMUSE INC,協力:新日本プロレスリング株式会社

 

矢野通プロデュース『ウルトラCHAOSクイズ』

発売日:7月12日(水)

価格:3704円+税(税込価格:4000円)

出演:矢野通、オカダ・カズチカ、後藤洋央紀、石井智宏、YOSHI-HASHI、邪道、外道 ほか

商品形態:セル専用DVD商品1枚組仕様

収録分数:111分

発売・販売:アミューズソフト

■収録内容

©2017 AMUSE INC,協力:新日本プロレスリング株式会社

 

“CHAOS”軍団の熱い戦いが始まる。

その舞台は…『ウルトラCHAOSクイズ』!!

「頭脳」「度胸」「運」…全てを使った様々なクイズ企画に3チームで挑戦し優勝を目指します。

チーム編成 は、“オカダ&後藤チーム” vs“邪道&YOSHI-HASHIチーム” vs “外道&石井チーム”!

 

<常識クイズ>

・一般常識の問題を早押しで回答

・漢字書き取りクイズ(簡単な日常漢字、先輩レスラーたちのフルネームetc)

両問題とも、キセキの珍解答が!?

 

<パーソナルクイズ>

リングでは見られないあの選手の秘密がここで暴かれる・・・

 

<箱の中身は、何でしょう?クイズ>

箱に入っているのは、まさかのアノ人!?

選手の意外な一面が見られるかも・・・

 

<昼食を賭けたバトル>

高級ステーキを賭けたアツいバトルが展開。更に、全員があっと驚いた“珍食材”の登場も・・・

 

<総合成績発表>

優勝チームには、賞金を懸けた最後の試練が待っていた!