7月23日、宮城県・仙台市長選の投開票が行われ、元民進党衆議院議員の郡和子(こおり・かずこ)氏が初当選。事実上の与野党対決を野党が制し、安倍内閣不支持の流れが改めて浮き彫りとなった。

 今回の仙台市長選は、自民党が大敗した東京都議会議員選挙に続く大型地方選挙で、郡氏は民進党のほか社民党、共産党などが支持する事実上の野党統一候補。応援には民進党の岡田克也前代表や枝野幸雄前幹事長、社民党の福島瑞穂前党首などが駆けつけた。

 一方、自民党・公明党ら国政与党が支持していたのが菅原裕典(すがわら・ひろのり)氏。選挙間期間中、自民党には逆風が吹き荒れていたが、その原因の1つが「加計学園」に関する問題だ。前回の閉会中審査で参考人として出席した文科省の前川喜平前事務次官は、和泉洋人総理補佐官が獣医学部新設を安倍総理の名を出して促したと証言していた。

 さらに、加計学園の獣医学部新設が認められる2カ月前の2016年11月、山本幸三規制改革担当大臣が日本獣医師連盟の役員らに「四国に新設することになった」と語ったとされる会合での、議事録の内容が先週に報じられた。

 加えて、稲田防衛大臣の南スーダンPKOの日報隠ぺい問題だ。選挙期間中、自民党の菅義偉官房長官が激励に訪れたが、街頭演説を控えるなど「自民隠し」をせざるを得ない苦戦を強いられた。

 「都議会議員選挙がうんぬんとか、今の自民党の状況がうんぬんというのは、全然私の頭の中にはありませんでしたし、まさしく私の知名度不足だと思っている」と話した菅原氏。知名度不足が敗因というものの、都議選とは違い公明党との協力関係もあり、都民ファーストの会のような強力な対抗馬もいないなかでの与党敗北に衝撃が走った。

 そして、24日朝の毎日新聞の世論調査では、内閣支持率が26%まで落ち込み完全に危険水域に入った。政治評論家の有馬晴海氏は「小池さんへの期待があった都議会議員選挙とは違って、今回は少なくとも自民党を認められないというような形で票が流れたということになる。自民党が仙台市長選挙で一騎打ちで負けたのは、自民党離れが相当に進んでいるという形になっているんだと思う」と話す。

 一方、安倍総理は23日、横浜市で開かれた会合で改めて憲法改正を進めることを強調した。「自民党は政権与党として責任感を持って憲法議論を深めていく。この夏に汗を流しながら(改憲項目を)絞っていく。これから党でしっかり議論を深めて欲しいと思うし、また、憲法調査会で各党が単に反対するのではなく、自分たちはこう考えているという案をそれぞれ持ち寄ってほしい」と話した。内閣支持率の急落で慎重な対応を求める声が出ているなかで、安倍総理は自らが掲げる2020年の新憲法施行を目指す姿勢を明確にした。

 この先、30日には横浜市長選、8月には茨城県知事選と大きな選挙が控えている。政治評論家の有馬氏は「このあたりで自民党がどれほど回復できるかどうか、もし切り返しができないとなれば解散の時期も関わってくるし、安倍さんの顔で選挙が戦えるのかどうかということにも関わってくると思う」と話した。

(AbemaTV/『けやきヒル’sNEWS』より)

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