高コレステロール薬の服用と寿命の関係は?

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 生活習慣病関連の薬を毎日、何錠も飲んでいる人は多いだろう。そのうち高コレステロール血症治療薬は、名前の通り、高コレステロール血症(高脂血症)を防ぐ効果がある。北品川藤クリニック院長の石原藤樹医師の話。

「日本での高コレステロール薬の第一選択肢は『スタチン』です。動脈硬化の改善に高い効果があります」

 しかし抗がん剤と同様に、体力が衰えた終末期の患者にスタチンは必ずしも有効ではない。コロラド大学の研究によれば、推定余命1か月から1年の成人381人を、スタチンを継続して服用する群と中止する群に振り分けたところ、死にいたるまでの期間は服用継続群が190日、服用中止群が229日と、薬をやめた方がおよそ40日間長生きできた。

 高コレステロール薬の服用と寿命に関する報告は他にもある。「悪玉コレステロール」(LDL)の値が平均140の患者に、「スタチン」と「エゼチミブ」を併用して、LDL値を50〜70に下げた患者群と、プラセボ(偽薬)を与えた患者群を比較すると、薬を併用した群でがんが約60%増加し、さらにがんによる死亡が67%増えた(ノルウェーのアケル大学病院が発表した論文、2008年)。

※週刊ポスト2017年8月4日号