IMF、米英の2017年経済成長率見通しを下方修正

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国際通貨基金(IMF)は24日、米国と英国の今年の経済成長見通しを下方修正した。1-3月期の経済活動が予測を下回ったためだという。

今回改定された世界経済見通し(WEO)では、米国の成長率は2.1%と、前回4月の見通しから0.2ポイント引き下げられた。英国の成長率は1.7%と前回見通しから0.3ポイント引き下げられた。

一方、世界全体の成長見通しは2017年が3.5%、18年が3.6%に維持された。フランス、ドイツ、イタリア、スペインの成長見通しは上方修正された。

IMFは、前回見通しで示した「世界経済の成長の勢いは増す」とした前回の見通しは「軌道から外れていない」と述べた。

しかし、IMFはさらに、世界の成長率見通しの維持によって、「各国別の貢献度が多少変わった」のが覆い隠されていると付け加えた。

「ファンダメンタルズは堅調」

IMFは2018年の英経済の成長見通しを前回と同じ1.5%に維持した。しかし、同年の米経済成長見通しは前回の2.5%から2.1%に下方修正された。

IMFは、「(米国の)2017年見通しの下方修正は第1四半期の低成長が一部影響したが、特に2018年の見通し変更では、米国の財政政策の変更の性質や時期をめぐる不透明性に鑑みて、財政が従来予想されていたほど拡大傾向にならないと予想されることが大きな要素だ」と述べた。

IMFはまた、「財政刺激策に対する市場の期待も後退している」と指摘した。

英財務省の報道官は、IMFの成長見通しは、政府による生産性向上を目指す政策や、欧州連合からの離脱後に「最良の合意をEUと結ぶ」ことが、なぜ「極めて重要」なのかを強調していると語った。さらに、「雇用は過去最高の水準で、(財政)赤字は3四半期連続で減少しており、我が国の経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)が堅調なことが示されている」と述べた。

ドナルド・トランプ米大統領率いる政権は、景気刺激につながる減税やインフラ投資などの政策を推し進めると期待されていたが、実現性は低下したとみられている。

ユーロ圏の「勢い」

ユーロ圏で最も大きな上方修正となったのはスペインとイタリアで、スペインの今年の成長見通しは3.1%と前回から0.5ポイント上方修正され、イタリアも1.3%と前回から0.5%ポイント上昇した。

ユーロ圏全体の今年の成長率見通しは1.9%と、前回の1.7%から引き上げられた。

IMFは、ユーロ圏の多くの国で2017年第1四半期の成長率が予想を上回ったほか、「国内需要の勢いがこれまで予想されていたよりも強い」と示唆されていると述べた。

中国の成長見通しも、「2017年第1四半期の好調な結果と、財政支出による底上げの継続予想」から上方修正された。

同国の成長見通しは、2017年は6.6%から6.7%に引き上げられ、18年は6.2%から6.4%に変更された。

IMFは、中国の「金融緩和的政策」や、産業の過剰生産能力削減などの「供給サイドの改革」を称賛した。

(英語記事 IMF downgrades US and UK growth