2016年に行われた北朝鮮「ビール祭り」の女性スタッフ(朝鮮中央通信)

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北朝鮮が昨年に続き開催を予告していた「平壌大同江ビール祝典」が中止となるもようだ。

中国の北朝鮮専門旅行会社、高麗旅行社(本社・北京)23日、英文ブログで「惜しくも2017年平壌(大同江)ビール祝典が中止になったとの事実をきょう通知された」と伝えた。

収穫量が激減

北朝鮮は13日付の朝鮮中央通信で、26日から来月末まで、第2回平壌大同江ビール祝典を開催すると予告していた。

高麗旅行社は「中止の理由は確かではなく、近いうちに詳しい情報が得られるとの期待はしない」とする一方で「北朝鮮で続いている干ばつのための可能性がある」としている。

一方、今月初めに国連人道問題調整事務所(OCHA)が、北朝鮮の穀倉地帯である平安道(ピョンアンド)と黄海道(ファンヘド)で干ばつの被害が拡大していると明らかにしていた。

これらの地域では、今年1月の降水量が昨年比の3割から8割も少なかった。また、4月からは本格的な干ばつが始まり、穀倉地帯である黄海北道(ファンヘブクト)が特に深刻な状況だという。

5月から田植えが始まったが、まともに雨が降らなかった上に、高温現象まで起きている。OCHAは、平安道や黄海道などの5万ヘクタールの農地で、収穫量が昨年比で3割から5割減少すると見ている。

これを受けて、OCHAは先月27日、国際赤十字連盟、北朝鮮当局との共同調査団を黄海南道(ファンヘナムド)に派遣し、現地調査を行った。また、貯水池の水が少ないため、トラックで農業用水の供給を行うなどの対策を行っている。

朝鮮半島は日本と比べて雨の少ない地域だが、最近は地球温暖化の影響で以前にも増して少雨の傾向が強まっている。

韓国気象庁の資料によると、2014年と2015年のソウルなど北朝鮮に近い地域の降水量は、平年の半分以下となっている。

国連食糧農業機関(FAO)もこのほど報告書を通じ、北朝鮮は今年、2001年以来となる深刻な干ばつによって食糧難に見舞われる見通しだと明らかにした。