マティス米国防長官が「ISリーダーはまだ生存」(画像は『The Economic Times 2017年7月21日付「Abu Bakr al- Baghdadi still alive: US Defence Secretary James Mattis」』のスクリーンショット)

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最高指導者の死亡により組織は加速的に崩壊に向かう…「イスラム国(IS)」に関してはアブー・バクル・アル・バグダーディー容疑者死亡との報道に多くの人々がそんな印象を抱いていたはずだ。だがそこから一転。米・国防長官のジェームズ・マティス氏はこのほど「我々はその情報を鵜呑みにはしていない」と強調した。英メディアの『Sky News』『The Sun』ほか世界の多くのメディアが伝えている。

「イスラム過激派組織『イスラム国(IS)』の最高指導者とされたアブー・バクル・アル・バグダーディー(Abu Bakr al- Baghdadi)容疑者はまだ生存しており、組織の司令塔として今なおその役割を果たしていると思われる。」

ジェームズ・マティス国防長官は米メディアとのインタビューで、対IS戦略についての今後のあり方を少しばかり語った。ロシアの国防省は、ロシア軍が5月28日にシリアのラッカ近郊でIS指導部の会合を狙った空爆を行い、バグダーディーの殺害に成功したと発表していたが、数日前にはクルド人のテロ対策専門家ラフール・タラバニ氏が「99パーセントの確率でバグダーディーはまだ生きている」とこれを否定。続いてマティス国防長官も「その遺体を自分たちの目で確認していないため、我々はバグダーディーが死亡したとは考えず、いまだに捜索している」と語るなど楽観視は禁物であることを強調した。

米・国家テロ対策センターのニコラス・ラスムセン所長も、これに関しては「ISの首謀者が死亡したと信じさせてくれるような証拠や情報を私たちは何も見ていない」と述べている。また兵士が極度のストレスと闘っていると訴え続ける特殊部隊の司令官レイモンド・トーマス大将は、「過去にバグダーディーを極めて近いところまで追いつめたが逃げられた。非常に貴重な情報を得たのにそれが漏れてしまったからだ」とし、メディアを強く非難している。

シリア、イラクとは別にアフガニスタンにも拠点を持ち暗躍してきたIS。今年4月には大規模爆風爆弾(MOAB)を使用するなど米軍のアフガン駐留部隊におけるIS掃討作戦は攻撃のレベルをかなり上げており、アフガンおよびアメリカの合同軍事作戦によってIS幹部のアブドル・ハシブが死亡したことが今年5月に明らかになっていた。なおバグダーディーについては過去にも誤った死亡情報が流れたことがある。バグダーディーの居場所を知らせる提供者に、米政府は現在2,500万ドル(約27億円)の懸賞金を用意している。

画像は『The Economic Times 2017年7月21日付「Abu Bakr al- Baghdadi still alive: US Defence Secretary James Mattis」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)