今日はいつもとは全く違う題材でお話ししたいと思います。筆者の好きな歌手のニール・ヤングの歌に「Heart of Gold」という歌があります。ニール・ヤングがアコースティックギターと得意なハーモニカを吹きながら歌っています。曲調としては、マイナーコードから始まるので、少し重い感じなのですが、歌詞は黄金の心を求め続けて旅をすることをテーマとした歌です。(イメージ写真提供:123RF)

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■金の心を探し求めて
 
 今日はいつもとは全く違う題材でお話ししたいと思います。筆者の好きな歌手のニール・ヤングの歌に「Heart of Gold」という歌があります。ニール・ヤングがアコースティックギターと得意なハーモニカを吹きながら歌っています。曲調としては、マイナーコードから始まるので、少し重い感じなのですが、歌詞は黄金の心を求め続けて旅をすることをテーマとした歌です。
 
 日本語に訳されたタイトルでは、「孤独の旅路」となっています。歌詞は、金色に輝く心を得るためにそれを求め続け旅をつづけ、年を取っていく、そういったことを歌っています。60年代ロックに詳しい方はご存知かもしれませんが、ニール・ヤングは、ウッドストックにも出演したことのある(このときは、ソロではなくクロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングとしてアコースティックバンドで出演)キャリア十分のベテラン歌手。まさに、歌を通じて黄金の心を持とうと音楽で世界を回ってきたといってよいでしょう。
 
 他人ではなく、自分の中に黄金に輝く心を持つように努力し、求め続ける。私の個人的な感性かもしれませんが素敵な曲であり、またここでも、「金」が至高のものの例えとして挙げられています。ゴージャスな表面上の輝きではなく、心の輝き。素敵な例えであり、素晴らしい曲として未来に残っていく曲だと感じます。
 
■金をめぐる人間模様
 
 先日、ネットのニュースを見ていましたら、フィリピンにおいて命がけで金採掘に携わる少年の記事が出ていました(※)。貧困で食べるために学校には行かず、小規模な金鉱で危険な採掘に携わる子供たちの記事でした。子供たちが危険な水中にもぐったり、水銀に触れたりしながら採掘、精製に携わるという途上国の抱える貧困の問題、金をめぐる暗部の様子を垣間見ることができました。
 
 以前コラムで取り上げたコンゴの違法採掘事故もそうですが、太古の昔からのあこがれの存在、金をめぐって世界の特定の地域では、違法採掘などに代表される過酷かつ残酷な労働条件の中で働く、あるいは働かなければならないひとがいるのも事実です。
 
 それほど、人類が持つ「金」への憧れ、欲望が強いともいえるでしょう。一方で、人類は、金を通貨の裏付けにしたり、資産運用のツールにしたりとポジティブな面も発展させてきたのも事実です。今まで筆者が記してきた独自の視点から見た金の歴史の中でそれは見てきたつもりです。
 
■金を保有する心
 
 本コラムの冒頭で、ニール・ヤングの「Heart of Gold」を取り上げました。金の心を探し求めるニール・ヤングは今だったら、この歌にどのような答えを見出したのでしょうか?
 
 筆者はこのように考えてみました。自分や、身内、あるときにはお孫さんのために、という気持ちで投資をしたり、金を購入されている個人投資家の方もいらっしゃるのではないでしょうか?それは紛れもない「金の心」ではないかと。ずっとこのシリーズで触れてきました「地上に降りた金」によって、個人が金を投資のポートフォリオに加えることができた、そしてそれを誰かのために育てていくことができる、そうしたことができる社会になった、といえるかと感じます。
 
 また、先述のような子供が金採掘に従事しなければならない状況をかえていこうとしている人たちもいる、その人たちも「金の心」を持っているといえるのではないでしょうか?
 
 人類が抱える金をめぐる問題、矛盾もある一方、金をポジティブなツールとして使うことができるのも人間である、と信じたいと思いました。
 
【参考資料】
(※)死と隣りあわせ。「金」採掘場で働く子供たちをあなたは知っていますか?(動画あり)
http://tabi-labo.com/193738/riskydivingforgold

(イメージ写真提供:123RF)