敵地少年ファンとキャッチボール 若きスターが見せた一流の品格に称賛の声
ヤンキースのジャッジが敵地で心温まる交流「この子供は絶対に忘れない」
ヤンキースの若きスラッガー、アーロン・ジャッジ外野手が敵地シアトルのセーフコ・フィールドで試合中に野球少年との心温まるキャッチボールを行い、称賛を呼んでいる。
メジャーの未来を担う若きスーパースターとマリナーズファンの少年の交流があったのは、現地時間20日の4連戦初戦だ。
ヤンキースが4-1のリードで迎えた9回裏のことだった。ライトの定位置に入ったジャッジは、スタンドの最前列でグラブを手に目を輝かせる少年を発見した。マリナーズの帽子にシャツという姿。明らかに相手チームのファンに見えた。しかし、ジャッジは気にすることなくこの少年とキャッチボールをスタート。満面の笑みの少年は、スタンド最前列から背番号99の胸元にボールを投げ込んだ。
現マーリンズのイチロー外野手の“世界一のファン”でありながら、マリナーズの熱狂的なファンとしても有名なエイミー・フランツさんのすぐ隣で、夢のような光景は広がっていた。
ニューヨークでテレビ中継していた「イエス・ネットワーク」の実況が「アーロン・ジャッジはこのイニングの準備を進めています。そこで若いファンとウォーミングアップを始めましたよ」と紹介。すると、解説者は「これはクールですね」と唸り、実況は「クールですよ。この子供は絶対に忘れないでしょう」と続けた。
この心温まるワンシーンをMLB公式インスタグラムも動画で紹介。すると、敵地にも関わらず、野球ファンを大事にするジャッジの粋なキャッチボールにファンから称賛の声が集まった。
宿敵レッドソックスのファンも称賛「一流のジェスチャーだ」
「これはアメージングだ。自分の身にこんなことが起きたとしたら絶対に忘れられないよ」
「一流の品格だ」
「プライスレスだ」
「子供たちはマリナーズファンだけど、ジャッジのファンでもあるんだ」
「ジャッジを愛さずにいられない」
「とてもクールだ。万事こうでなくっちゃ」
ジャッジのジェスチャーを高く評価する声の中には、ヤンキースの宿敵レッドソックスファンも存在した。
「彼はヤンキースだけれど、レッドソックスファンの心がある。このビデオはクールだ」
「一流のジェスチャーだ。そして、私はヤンクスを憎んでいる」
日頃の模範的な振る舞いから、2014年限りで現役を引退したデレク・ジーター氏の後継者としても期待が集まる若きスーパースター。セーフィコ・フィールドで見せた野球少年との“講習”で、不倶戴天の宿敵のファンをもほっこりとさせた今季MVP候補の新人は、ベースボールファンの心を一気に鷲掴みにした様子だ。