仏パリで開幕したHIV研究に関する国際エイズ学会の会議で、平等な治療の機会などを訴えるプラカードを掲げる人々(2017年7月23日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】フランスのパリ(Paris)で23日、AIDS(エイズ、後天性免疫不全症候群)に関する国際学術会議が開幕した。HIV(ヒト免疫不全ウイルス)との闘いで先頭に立つ人々は、国際的なエイズ研究・治療の最大の資金拠出者である米政府に対して、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が提案した過酷な資金削減を拒否するよう求めた。どのような資金拠出の中断も、人命の喪失につながると訴えている。

 国際エイズ学会(IAS)のリンダゲイル・ベッカー(Linda-Gail Bekker)理事長は「HIVへの対応で最大かつ最も重要なドナー(米政府)が、研究・治療プログラムへの資金を破滅的なほど削減すると脅している」「研究と…HIV資金の過酷な削減は大惨事をもたらす。それは起きてはならない」と力説した。

 会議には6000人を超える科学者らが参加。資金の枯渇をめぐって懸念が持ち上がるなか、26日までエイズ研究の進展などを評価する。

 米カリフォルニア(California)州に本部を置く保健政策のNGO、カイザー・ファミリー財団(KFF)によれば、各国政府から2016年にHIV対策に拠出された資金は計70億ドル(約7800億円)と、2010年以降で最低の水準に落ち込んだ。2015年は75億ドル(約8300億円)だった。

 米国は長年、各国政府による国際的なHIV対策資金の約3分の2を負担しており、群を抜いて最大の拠出国となっている。だが、トランプ大統領は5月に提出した予算教書で「HIV/AIDSを含む幾つかの保健プログラム」について、他のドナーが取り組みを強化できるし、そうすべきだとして、資金拠出を削減するよう求めた。
【翻訳編集】AFPBB News