心臓発作を起こしたCPRインストラクター(右)、生徒に命を救われる(画像は『DevonLive.com 2017年7月19日付「First aid tutor had to talk students through saving his life when he had heart attack」』のスクリーンショット)

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応急処置と救急車の提供を行っている自治体のボランティアサービス「St. John Ambulance(セント・ジョン アンビュランス)」で11年にわたりボランティアをしている男性が、 救急法講習会の講義中に心臓発作を起こした。幸いにもCPR(心肺蘇生法)で彼を救ったのは、講義を受けていたメンバーだったことを英『DevonLive.com』や米『Inside Edition』が伝えている。

デヴォン州エクセターに住む元看護師のデイヴィッド・ノールズさん(77歳)は、4か月前にウェスタンウェイにあるベルモント教会で教会のメンバーらに救急法講習会で講義をしている最中、心臓発作を起こした。

デイヴィッドさんはCPR(心肺蘇生法)について話し始めた時に突然眩暈がして横になったが、講義を受けていたメンバーたちは彼がデモンストレーションをしていると勘違いした。デイヴィッドさんはメンバーの1人で元看護師のキャロル・チューさんに、演技ではなく本当に具合が悪くなり意識が遠のきそうだと伝え、妻のノヴァさん(75歳)に連絡してほしいと頼んだ。

その時、デイヴィッドさんは「もしかしたら心停止になって助からない可能性もある」と言い、「(妻の)ノヴァは胆嚢摘出手術をしたばかりだから走って駆け付けて来ないように伝えてほしい」と自分の緊急時にもかかわらず妻への気遣いも見せていたという。さらにキャロルさんに対して、心停止の際に何をどうすべきかを伝えた。

キャロルさんはデイヴィッドさんに頼まれた通り、彼の入れ歯を安全な場所に置き、他のメンバーと協力して999に通報しノヴァさんにも連絡した。そして救急隊員が到着するまで、意識を失い呼吸が停止したデイヴィッドさんに心肺蘇生を続けた。

救急車が到着した時、わずかに意識を取り戻したデイヴィッドさんは隊員に自分の容態を話した。連絡をもらって駆け付けたノヴァさんは、当時のことを「夫は意識を失ったりしつつも救急隊員に自分の容態について、落ち着いて明確に告げていました」と話している。

再び意識を失ったデイヴィッドさんが次に目覚めたのは、ロイヤル・デボン・アンド・エクセター病院のベッドの上で、倒れてから2週間半が経っていたという。

実はデイヴィッドさん、今年2月にある病を患ったが予定より早い3月末に退院していた。その後心臓発作を起こしてしまったのは、恐らくこの病の影響ではと医師らは考えているようだ。今回の入院では心停止と肺血栓症を起こしており、万が一のためにデイヴィッドさんの胸には除細動器が植え込まれ、閉塞した動脈を開くためのステント治療が3回ほど行われた。

当時、周りには冷静に対応しているように見えたデイヴィッドさんだが、CPRの講義中に自分が突然倒れてしまうとは想定外だったようで「あの日の出来事はなんだか奇妙に思えます。心臓へのダメージが深刻だったので、入院中は昏睡状態に陥りながら生死の境を彷徨っていました」と語っている。

医師らは脳にダメージが残ることを恐れていたものの、デイヴィッドさんは奇跡的な回復を見せ、頭もしっかりしていて介助なしで歩くなどすっかり元気になったようだ。しかしそれはキャロルさんの的確な措置のおかげであり、「彼女がいなければ自分は助かっていなかっただろう」と教え子に深く感謝していた。

画像は『DevonLive.com 2017年7月19日付「First aid tutor had to talk students through saving his life when he had heart attack」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)