今でこそ「世界最強のロックバンド!」なんて具合に讃えられている“レッチリ”ことレッド・ホット・チリ・ペッパーズですが、ほぼ全裸ライブ、ほぼ全裸ミュージックビデオなど、とにかく “脱ぎがち” なやんちゃっぷりでも名高いバンド。ナニにソックスを被せただけのあらわな姿で聖地=アビイ・ロードを横断するCDジャケットは、きっとどこかで目にしたことがあるのでは?

今回は『ロック豪快伝説』(大森庸雄 著/立東舎 刊)の「the 波瀾万丈 衝撃のグループ編」から、レッチリの代表的な “下ネタ” エピソードをご紹介。これはこれで、栄光(グラミーで最優秀ロック・パフォーマンス賞など多数受賞)と挫折(メンバーの死)が交錯するレッチリヒストリーを形作っている欠かせないエピソード。代表曲「Give It Away」を聴きながらご笑覧ください!

※以下は立東舎文庫『ロック豪快伝説』の「the 波瀾万丈 衝撃のグループ編」からの抜粋です。

ナニにソックスだけ....
(ほぼ)全裸スタイルのはじまり

レッド・ホット・チリ・ペッパーズといえば、“チンソックス”抜きにバンドの歴史を語ることはできないだろう。それは1983年、まだバンドのごく初期の頃、地元ロサンゼルスのキットカット・クラブというストリップ劇場に出演したときから始まった。アンコールがかかると、メンバーはチ●チンにソックスを被せただけの全裸で登場し、演奏を始めたのだ。以来、このチンソックスはレッチリに欠かせないものとなる。

さて、チ●チンにソックスを履かせるといっても、演奏中に動けば脱げてしまうこともある。89年、ウィスコンシン州グリーンベイのライヴで、ドラマーのチャド・スミスがプレイ中にソックスを紛失するという事件が起こった。この頃になると、チンソックスやヒモパン姿で登場するレッチリのライブにアメリカとカナダの各地の警察は目を光らせるようになっていた。これが警察に知られたら、公然わいせつ物陳列罪になってしまう! そんなピンチを知ってか知らずか、チャドは相変わらず気持ちよさそうにドラムを叩いている。一大事に気づいたバンドのローディが、素早くステージに駆け上がると、何かを巻きつけ葉巻状にして、事なきを得たそうだ。その年の3月にバンドに加入したばかりのチャドとしては、ソックスの付け方に慣れていなかったのかもしれない。

ロックの聖地でも
チンソックス

チンソックスは、ライヴで披露するだけではない。88年、レッド・ホット・チリ・ペッパーズがヨーロッパ・ツアーの途中で、イギリスはロンドンに立ち寄り、EMIレコード前の横断歩道へと向かった。そう、ビートルズのアルバム、『アビイ・ロード』のジャケットで有名な場所だ。目的はそのジャケット写真の再現だったのだが、そこはレッチリ、やっぱりメンバー揃って全裸、そしてお約束のチンソックスを身につけて、歩道を横断したのだった。この写真は、88年にリリースされた『The Abbey Road E.P.』のジャケットに使用されている。

レッチリ加入の条件は
ナニの大きさ!?

その88年、レッチリはギタリストのヒレル・スロヴァクがへロインのやりすぎで、26歳という若さでこの世を去るという悲劇に見舞われる。その後元Pファンクのギタリス ト、デュアン・マクナイトが加入するものの、わずか4回ライヴを行っただけで脱退。バンドはさらにオーディションを行い、ジョン・フルシアンテの加入が決まった。

この時のオーディションの様子が、『Rock Stars Do The Dumbest Things!』に書かれている。ジョン・フルシアンテはオーディションの場で、ギターの腕前を披露したあと、服を脱ぎ、パンツまで下ろすことを求められた。レッチリのメンバーはジョンのイチモツを見て、互いに頷き合うとジョンの合格を決めた。ソックスが似合うだけのイチモツを持っているかどうかも、レッチリのメンバーになれるかどうかの重要な条件だったのだ。

 

全裸・チンソックスに
こだわる理由

なぜ彼らは、そこまでチンソックスにこだわるのか? どうやら理由は、ヴォーカルのアンソニー・キーディスにあるようだ。そのルーツは彼の大学時代にまで遡る。アンソニーがUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)に通っていたときのこと。彼自身は「悪い冗談だったのさ」と振り返っているが、ある日、彼女を自分の部屋に呼んだときのことだった。アンソニーは、チ●チンにソックスを履かせただけの姿で、にこやかに彼女を出迎えたのだ。“裸&靴下”は、日本でも面白スタイルのひとつとして確固たる地位を築いている。その上を行くアンソニーの珍妙な姿は、見る人が見れば確かに爆笑モノのはずだったのだが、不幸なことに彼女には理解されず、逆にキモイと思われたのか、結局別れるハメになってしまったという。でも、これによってレッチリのウリがひとつできたのだから、結果オーライだな。

しかし、ソックスひとつとはいえ、あるとないとでは大違い。89年の全米ツアーで、ヴァージニア州フェアファックスのジョージ・メイソン大学でのライヴ後、女子大生が楽屋にやってきた。このときアンソニーは、ソックスを“履かず”に自分のイチモツを見せつけた。やはり身だしなみは大切だ。すぐさま訴えられ、公然獲藝と性的暴行で有罪を喰らってしまったのだ。

アンソニー・キーディスの一連の露出行動は、俳優で遊び人だったという父親からの影響が大きいのだそうだ。少年時代、父親が美女たちを次々と家に連れてくるという環境が、「女性に対する自信をつけさせてくれたよ」と、アメリカの雑誌『ローリング・ストーン』のインタビューで答えている。しかし、男は女に自信がつくとチ●チンを見せたくなるものなのか? つまり、街の変質者さんも自信満々というか。よくわかんないけれど。

マイケル・ジャクソン、フレディ・マーキュリー、キース・リチャーズなど世界のロック・スターたちの、良くも悪くも“豪快すぎる"エピソードを41編収録。収められている話はすべて実話(たぶん)。これこそまさに“事実は小説より奇なり”。世界を魅了する超一流のスターたちの、いろんな意味ですごすぎる逸話の数々をお楽しみください。

 

Top illustration by 鈴木順幸