ユーベからミランに電撃移籍したボヌッチ。関係者がその舞台裏を明かしている。(C)Getty Images

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 セリエAを6連覇中の絶対王者ユベントスから、今年4月に中国資本となり大型補強を進めるとはいえチャンピオンズ・リーグ出場権すら持たないミランへ――。イタリア代表DFのレオナルド・ボヌッチの決断は、世界中に大きな衝撃を与えた。
 
 わずか数日でまとまった誰もが耳を疑うような電撃移籍は、どんな経緯で進んだのか。ミランのマッシミリアーノ・ミラベッリSDとマルコ・ファッソーネCEOが明かしている。
 

 ミラベッリSDは『コリエレ・デッロ・スポルト』紙のインタビューで、ボヌッチ獲得はまさに青天の霹靂だったと明かしている。すべての始まりは、アレッサンドロ・ルッチ代理人の“売り込み”だった。
 
「私はルッチ代理人とベルトラッチ(その後にミランからジェノアにレンタル移籍)について話していた。そしたら、ルッチが『ボヌッチが移籍したがっている。獲らないか?』と言ってきた。最初は馬鹿にされているのかと思ったし、そんな交渉はありえないと思ったよ。だから、すぐにファッソーネには言わなかった(笑)。モンテッラ(監督)にだけ話したら、彼は獲得を熱望した。それからファッソーネと相談したよ」
 
『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙によると、相談されたファッソーネCEOもさすがに「最初は懐疑的だった」という。しかし、本人が「チームの中心として信頼されたい」とミラン行きを望んでいると知り、ユーベとの交渉に入る。ジュゼッペ・マロッタGMとも良い関係が築けたと振り返っている。
 
「最初の会合からマロッタGMとはいい関係だった。ミラベッリも大変だったと思う。モンテッラとボヌッチの代理人が同じ(ルッチ)だったことも助けになったね」
 
 交渉は当初、ミラニスタとの関係が破綻して退団を望み、恩師であるユーベのマッシミリアーノ・アッレグリ監督が獲得を希望していたマッティア・デ・シリオ+金銭でスタート。途中から両者を分けて話し合うことになり、まずは「ボヌッチはミランにしか、デ・シリオはユーベにしか売らない」という紳士協定を締結する。
 
 そして最終的にはボヌッチが4200万ユーロ(約50億4000万円)、デ・シリオが1200万ユーロ(約15億3600万円)+50万ユーロ(約6400万円)で2人の移籍が成立。ともに3年分割払いで、最終的な公式発表はいずれも7月20日だった。
 
 ボヌッチのユーベ退団のキッカケと言われているのが、アッレグリ監督との確執だ。両者は今年2月のパレルモ戦で激しく口論し、続くポルト戦でボヌッチは“規律上の理由”でスタンド行きを命じられていた。本人はガゼッタ紙の取材の中で、「アッレグリとはオープンに話し合ってきたし、関係に問題はなかった」と前置きしながらも、こう語っている。
 
「昨シーズン終盤くらいから僕とユーベの関係がおかしくなった。どんなに美しい夫婦だって、離婚する時もある。ポルト戦が決定的だったと言われているけど、あれは1つの出来事にすぎない。ターニングポイントではあったけどね。その前にも色々とあったんだ」
 
 なお、ボヌッチは22日のバイエルン戦でミラン・デビューを飾っている。

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