梅雨が明け、19日には土用の入りを迎え、そして本日23日から二十四節気「大暑(たいしょ)」となりました。すでに酷暑が続き、熱気も湿度も高い日々が続いています。空には入道雲がたちのぼり、時折吹く風にチリンと鳴る風鈴の音に感じるのは、かすかな涼。全国各地で真夏の太陽を思わせる花、向日葵が溌剌と開花しています。

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一年で最も暑さが厳しく感じられる「大暑」

夏至から数えて約1カ月。太陽が黄経120度の点を通過し、夏の最後の二十四節気「大暑」となりました。つい先日関東地方でも梅雨明けを迎え、連続で真夏日、猛暑日となっています。暦便覧でも「暑気至りつまりたる時節なればなり」とあり、まさに暑さがピークに達するこの時期。8月の方が真夏という印象もありますが、暑さに慣れきってない身体に、7月下旬の暑さは身にこたえ、ひときわ辛く感じられる方も多いと思います。ちょうどこの大暑と重なるのが、雑節の一つ「土用」。昼は強く照り付ける太陽に焦がされ、夜もまた熱帯夜となり、熱中症への注意を促すニュースが流れます。
また中国では、夏至後の第3・第4・第5番目の庚(かのえ)の日をそれぞれ初伏、中伏、末伏といい、この初伏から末伏までが酷暑の時期「三伏(さんぷく)」にあたるとされています。陰陽五行説からきたこの三伏は、ちょうど今時分、7月中旬〜8月上旬にかけて。盛んにやりとりされる暑中見舞いの書き出しにも、「三伏の候」「三伏の猛暑」などと使われることがあります。


暑気払いや食養生に、土用ではウナギ、三伏ではサムゲタン

さて本年の土用は、7月19日から8月6日まで。この土用の暑さを乗り切るために、昔から食養生の習わしがありました。土用餅に土用蜆、土用卵など、滋養のあるものを健康補助として食していたのですが、なかでも現代まで続いているのが、ウナギ。丑の日にウナギを食べる風習は江戸の中期まではなく、かの平賀源内の発案だったというのはあまりにも有名な話ですね。今年の土用の丑の日は二の丑まであって、7月25日と8月6日。食欲もなくなりがちな暑さの折でも、脂ののったウナギの蒲焼きの味わいは格別。匂いよし、味よし、厳しい暑さに負けないスタミナ食です。


夏空をバックに溌剌と咲くひまわり畑へ行って夏を満喫しても

海の向こうの韓国で、三伏のころに食べると健康に良いとされるのが「蔘鷄湯(サムゲタン)」。韓国料理の中でも特に栄養価が高い補身(ぼしん)料理として、夏バテ時の疲労回復食として、この時期、韓国料理店で食す方も多いことでしょう。
このサムゲタンですが、比較的家庭でも手軽にできるので、ぜひ作ってみることをオススメします。材料の調達は、高麗(朝鮮)人参さえ入手できれば、残りはスーパーで購入可能(高麗人参はWEBでも販売されていますし、お近くの漢方薬局でも分けてもらえます)。
まずは、丸鶏1羽(頭と内臓が処理されたもの)のお腹の部分に、高麗人参と餅米、ナツメ、松の実、ニンニクなどを詰めます。中身が出ないようたこ糸で結んだり、足を交差した後、鍋に水を入れてじっくり煮込めばOK。長ネギや生姜などを水に加えてもいいでしょう(前日から丸一日煮込めばさらに濃厚なスープになります)。味付けは調理時には行わず、食すときに塩などで味を調えるだけ。五臓六腑に染み込む滋味豊かな味わいが、疲れた身体を芯から癒してくれます。

じめじめとうだるような暑さも、じりじりと焦げるような炎天も、夏ならでは。食養生で暑さに負けない体力をキープしたら、冷房の部屋から飛び出して、真夏の絶景を求めて出掛けるのも一興でしょう。海や川などの水辺や高原や山へ旅してもいいし、夕涼みを兼ねて近場を散歩するのもいいですね。
また、全国各地で真夏の太陽を思わせる花、向日葵(ひまわり)畑が満開になっています。「日輪草」という別名からも、英語名のsunflowerからも分かるように、向日葵はまさに太陽の花。真っ白な雲が浮かぶ夏の青空のもと、眩い陽差しを浴びて溌剌と咲くひまわりたち。光を放つように黄色い花弁を広げる花を見るだけで、あふれる元気を、輝くエネルギーをもらえるような気がします。