隣人に向けられた「ろくでなし」のメッセージ(画像は『Googleマップ(C)Google、地図データ(C)2017 Google』のスクリーンショット)

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このほどアメリカでSNSに投稿されたGoogleマップの航空写真が話題になっている。広い庭の芝生上に「ろくでなし」とあり、隣人宅に向けて矢印が描かれているのだ。ご近所同士のいざこざは世界共通の問題のようだが、ここまで大々的に嫌がらせをするとはよほど腹に据えかねたことがあったに違いない。『CBS Detroit』などが伝えている。

Googleマップによる航空写真表示は、私達がいつも目にするものとは異なり真上から写した風景を見せてくれる。このほど米ワシントン州のスクイムで、何とも奇妙なメッセージを捉えた航空写真が海外掲示板「Reddit」で話題となった。

この写真はGoogleマップを航空写真モードで表示し、座標コード「48°08’34.7”N 123°10’08.6”W」で検索すると実際の地図上で(2017年7月現在)閲覧することが可能だ。

まるでナスカの地上絵のように、自宅の庭に大きく「A HOLE→(ろくでなし→)」というメッセージが芝生を綺麗に刈り取って作られているのだ。一部のメディアでは「矢印の先に小さな穴があるかも」といったジョークも見られたが、実は隣人同士の間に諍いがあったようだ。

この矢印を向けられた家は航空写真では分かりづらいが、正面の外壁が目の覚めるようなパステルカラーの紫色をしている。お世辞にもセンスの良い家には見えない。実はこの家を快く思っていないのは、この地上メッセージを発した住人だけではなかった。近隣住民もこの紫色の家に怒りを抱いて「パープル・ピープル・イーターズ(紫の人食いエイリアンが登場する1958年に全米でヒットした曲のタイトル)」と揶揄しているほどだ。

なぜならこの紫色の家のせいで景観が損なわれたこともあるが、地域の不動産価値が下がってしまったというのだ。だが不動産査定者によると、近隣には少なくとも2軒の紫色の家があり、実際にこの家が不動産価格下落の原因と断定するのは難しいと話している。

この紫色の家の住人であるシンディ・ゼチェンリーさん(Cindy Zechenelly)は、『Peninsula Daily News』の「なぜ、紫色なのか」という質問に対して「サンフランシスコにあるビクトリア調のペインテッド・レディース(塗装に3色以上の色使いをしているのが特徴)の家に影響を受けたのよ」と明かしている。

しかしシンディさんの家に不満を抱く20人ほどが、2009年に不動産価値の評価を不服としてワシントン州クララム郡の査定人パム・ラッシュトンさんに固定資産税の減税を求める嘆願書を提出しているのだ。

なお「A HOLE→」の地上メッセージは、2011年11月から2013年7月の間に作成されたものと見られている。今回の騒動は相手をやり込めるために作った地上メッセージだが、オーストラリアでは原生林をさまよった男性が砂地に書いた“HELP”で救助されるという出来事があった。

画像は『Googleマップ(C)Google、地図データ(C)2017 Google』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)