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クルマがあれば遊びがもっと楽しくなるという当たり前のことを、遊びの達人たちはよく知っている。選ぶクルマの種類は軽自動車からキャンピングカー、トレーラーまで様々。楽しさを決めるのは、車種やサイズではなく、趣味や遊びとの相性なのだ。

あらゆる遊びの拠点となるクルマで引けるtBOX



元ラリードライバー 三橋淳さんの場合

ダカール・ラリーの2輪・4輪両部門で参戦し、4輪ではクラス優勝の実績を持つ。最近は「tbox」で全国各地を旅する日々。



バイクも自転車もVRも積み込める



「tbox」とは、クルマで牽引するトレーラー。「t」はtow(引く)、toy、travelの頭文字をとったもので、「移動式の秘密基地」がコンセプト。遊びの道具を満載してキャンプ場などに設置すれば遊びの拠点となるボックスだ。

この「tbox」を企画したのは、ダカール・ラリーの4輪プロダクションクラスでは5回の優勝を果たし、2輪でも何度も完走している日本を代表するラリードライバー&ライダーの三橋淳さん。自ら全国各地を旅して「tbox」のある生活を日々体現している。

元々は練習用のクルマを運ぶためのトレーラーだったものを改造しているので、広さは十分。幅は2.5mあるので、オフロードバイクを横向きに積むことも可能だ。



「今積んでいる遊び道具としては、KTMのバイクとKonaのMTB、それにPS VRのラリーシミュレーターですね。後、キャンプ道具は一式積んでいます。晴れていればバイクやMTBで走りに出掛け、雨が降ったらVRで遊んでいます。なかなかリアルで良いリハビリになります」と話す三橋さん。この季節は雨が多いので、自ら「アウトドア系引きこもり」と呼ぶVRで遊んでいる日も多いようだ。



「tbox」の製作は、山梨に拠点を持つ「8マウンテンワークス」が担当。内装は落ち着いた大人の雰囲気だ。4KテレビにはBoseのサラウンドシステムもセットされ、「引きこもり生活」も快適そうだ。

ちなみに電力は屋根に設置したソーラーパネルによって、ほぼまかなえるとのこと。発電機も積んでいるが、クーラーや電子レンジを使う時以外は必要ないそうだ。



冬場の雪山などにも設置して、耐寒性能などをテストしているが、一度室内が暖まってしまえばパーカーを羽織ったくらいの服装で夜が越せるくらいの断熱性能を持っているとのこと。雪山にベースキャンプとして設置するのも楽しそうだ。

「設置する場所さえあれば、何も毎回牽引して移動する必要はありません。別荘を建てた気分で、人間だけそこに通えばいいんです。その場所に飽きたり、季節が変わったりしたら、また移動してしまえばいい。そんな使い方が向いていると思います」





▲内装はショールームのような豪華さと、ガレージのような雰囲気が同居する。ソーラーパネルと発電機を搭載し、電化製品も問題なく使える。

確かに、このサイズのトレーラーを牽引して移動するのは割りと大変だ。三橋さんが使っているのはトヨタの逆輸入車『タンドラ』で、5.8LのV8エンジンを搭載したピックアップトラック。それでもミラーを延長し、後方確認ができるようにしているくらいだから、そのサイズ感が想像できるだろう。それであれば、一度設置したら、しばらくはそこを拠点に活動。季節の変わり目などに移動するという使い方もありだ。

遊びの可能性を大きく広げる「tbox」。このままの形で再現しようとすると、費用はそれなりにかかってしまうが、このスタイルはクルマと遊びの楽しみ方を考える上で参考にしたい。



▲バイクや自転車、VRシミュレーターなど、遊びの道具を満載して移動できるおもちゃ箱のようなトレーラー。設置すればそこが遊びの拠点となる。

遊び×クルマのポイント

【趣味に合わせて遊びの道具を積み込める】

夏場は自転車やMTB、サーフィンなど。冬はスノーボードやスキーなど趣味に合わせて何でも積載可能。

【クルマで牽引して自由に移動できる】

サイズも重量もあるので、どんなクルマでもとはいかないが、移動式の秘密基地というだけで男心をくすぐる。

【好きな場所に遊びの拠点を築ける】

設置してしまえば、そこが遊びの拠点に。毎回移動しなくても、そこに通うかたちでもOKだ。

文/増谷茂樹

※撮影協力:SweetGrass 群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢1990-579 TEL:0279-84-2512

※『デジモノステーション』2017年8月号より抜粋