北朝鮮・平壌の空港に駐機する国営航空、高麗航空の旅客機と近隣の住宅(2017年4月17日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】北朝鮮の2016年の経済は、同国の兵器開発をめぐる国際社会からの制裁にもかかわらず、17年ぶりの高水準で成長したとのデータを21日、韓国の中央銀行、韓国銀行(BOK)が発表した。輸出の急増と、鉱業など産業界の生産増加が後押しとなっているという。

 BOKによると北朝鮮の昨年の国内総生産(GDP)は前年比3.9%増で、1999年の6.1%以来の高水準となっている。

 北朝鮮は経済統計を公式に発表していない。このためBOKは、韓国の国家機関や民間から集めたデータに基づき毎年の推計を出している。

 貧しい北朝鮮は、核兵器開発をめぐってこれまでに繰り返し国連(UN)の制裁を受けており、燃料の輸入や鉱物資源の輸出などは唯一の同盟国であり最大の貿易相手国である中国に大きく依存している。

 北朝鮮経済の12.6%を占める鉱業の生産高は8.4%増、同じく基幹産業である重化学工業の生産高は6.7%増となっている。一方、総輸出は4.6%増で、これには採算性の高い鉱山資源の輸出が一役買っている。

 中国は2月、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領からの圧力を受け、北朝鮮からの石炭の輸入停止を打ち出したが、その他の鉄や鉄鉱石などの産品については貿易を継続しており、孤立した北朝鮮政権の生命線となっている。

 制裁にもかかわらず、北朝鮮経済が拡大している一因には最近、国の認可を受けた民間の市場が数百か所と増えていることがある。ここでは中国から輸入された食料品から電子機器まであらゆるうものが売られている。北朝鮮は社会主義を掲げ、いかなる変革ための計画も否定しているが、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の下で徐々に民間事業への扉を開いている、と専門家らは言う。

 アナリストらは、広義の意味での民間セクターが、北朝鮮のGDPの4分の1〜2分の1程度に貢献しているとみている。
【翻訳編集】AFPBB News