Image: Project Ara
グーグルのモジュール式スマートフォン「Project Ara」。好みに合わせて各部のパーツを組み替えることができたが、最終的に販売には至らなかった


BUSINESS INSIDER JAPANより転載(7月21日公開の記事)


Facebookは、一般消費者向けの新しいハードウェアの開発に取り組むにあたり、グーグルの戦略を手本としているようだ。

7月20日木曜日(現地時間)に公開されたFacebookの特許出願書によると、出願中の「モジュール式電子デバイス」は、スピーカー、マイク、タッチディスプレイ、GPS、さらに電話としての機能を組み込むことができる。

モジュール式ハードウエアは、レゴブロックのように、1つのデバイス上でさまざまなパーツの組み替えに対応している。

プラグアンドプレイ方式のスマートフォンというアイデアには、複数のテック企業が長らく挑戦してきた。グーグルは数年をかけて野心的なモジュール式スマートフォン「Project Ara」を開発していたが、昨年あっけなく放棄してしまった。

奇妙な一致と言うべきか、以前グーグルProject Araチームの主要メンバーだった人々の多くが、現在Facebookのグループ「Building 8」で働いており、このチームが今回の特許出願に関わっている。

Building 8は、Facebookの消費者向けハードウェアラボだ。心に思い浮かべたことをテキストに変換できる機能や、皮膚を通じて言語を理解できるデバイスなど、未来志向のプロジェクトに取り組んでいる。特許出願書に発明者として記載されている4人の社員は皆、以前は、 昨年Facebookが買収したスタートアップNascent Objectに勤めていた。この会社は、3Dプリンティングによってモジュール式ガジェットのラピッドプロトタイピングを手掛けていた。

Facebookの広報担当者は、 同社がNascent Objectsから技術を獲得したことを認めたが、それ以上のコメントを断った。


多数のデバイスをインターネット接続


このモジュール式システムが実際にどんなデバイスに使用されるのかは、明らかになっていない。だが関係筋によると、 Building 8 は最先端カメラと機械学習技術の開発に注力しているという。Facebookの広報担当者は、コメントのリクエストに応じなかった。

モジュール式デバイスは、特許出願書に基づくと、スマートフォンかアマゾン「Alexa」などのスマートスピーカーのように動作する可能性がある。出願書によるとさらに、「多数のデバイス」をサーバーに接続し、交換したパーツに基づいてさまざまなソフトウエアをロードできるという。 Building 8の新しい製品紹介担当者バーナード・リチャードソン(Bernard Richardson)氏は、同氏のLinkedInアカウントの情報によると、以前、アマゾンのスマートスピーカー「Alexa」のプロジェクトで同様の役職に就いていた。

Facebookの特許出願書から、謎に包まれた製品コンセプトの立体図を以下に紹介する。


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Image: USPTO
スピーカーおよびプロセッサー付きモジュール式デバイスの立体図。モジュール式デバイスの立体図。スピーカーとプロセッサーを組み込んだ状態。20日に公開されたFacebookの特許出願書より


Facebookは、2013年、HTCと協力してスマートフォンを作ろうとしたが、完全に失敗に終わった。 Building 8のメンバーの中には、以前アップル、グーグル、モトローラでスマートフォンやタブレットの開発や販売に携わっていた人々が含まれている。この部署ではさらに、チームが作り出したガジェットを販売するために、小売およびEコマースチームを結成している。

Facebookが最終的にBuilding 8 からどんなものを世に送り出そうとも、同社は、モジュール式システムが現在のiPhoneのようなガジェットの製造販売形態よりも、消費者にとってより有益であると考えている。

2016年1月に申請され、今月20日に公開された出願書には、次のように書かれている。「一般消費者向け電子機器に含まれる部品は、『時代遅れ』と見なされるものでも、まだ使用できる。にもかかわらず、そうした部品は、一般向け電子機器が閉鎖的システムとして設計されている限り、再利用できない。消費者の立場から見ると、従来の消費者向け電子機器のライフサイクルは、高いコストがかかり、むだが多い」


Image: Project Ara, USPTO
Source: USPTO, Business Insider(1, 2, 3)

(執筆:Alex Heath、翻訳:原口 昇平)