コスモポリタンの今月の特集は「旅」。編集部員それぞれが「人生で一番忘れられない旅」について語ります。第5回目は、エディターAYAによる「甘酸っぱすぎる1人旅編」。

唐突ですが、1人で海外に行ったことはありますか? 好き嫌いがあると思いますが、スポッと空いた連休があったら、予定も組みすぎず、気ままに海外に行くのも楽しいものです。…はて、いつから1人で海外に行けるようになったのか。

そこで思い出すのが、初めて1人で海外に行った経験。「人生で一番忘れられない旅」というと恥ずかしい気もしますが、それは学生時代の遠距離恋愛をしていたときのこと。

彼との出会いは、「まかないで好きなお寿司がタダで食べられる」ということだけ決めた、アルバイト先の寿司屋。仕事中や帰りにスタッフ同士で話していると、笑いのツボが一緒の彼と自然と過ごす時間が長くなるようになりました。2つ年上で、大学卒業後にアメリカ留学を決めている人。「遠距離になるのか…」と知っているのに、若さゆえ(?)勢いに任せて付き合うことに。それからというもの、四六時中、一緒の時間を過ごすようになりました。

約1年後、彼が渡米。

大学3年生になった私は、勉強も就活もそっちのけでバイト三昧。もちろん貯金の目的は「彼に会いに行くため」。バカの一つ覚えとはこのことか!というレベルでバイトと節約に勤しみました。今、欲しいものがあるとすぐ買ってしまう自分からは考えられないほど、堅実に、着実に貯金をしたのを覚えています。

それから4カ月後、ようやく貯めた20万円を握りしめ、旅行代理店で航空券を手に入れました。当時の自分にとっては、かなり大きな買い物。

たしか、シアトルからプロペラ機に乗って向かう、ちょっと田舎の街だったと思います。行くまでの「1人で行けるかな」「久しぶりに会える」のドキドキ、道中でトランジットの時間の短さに焦ったこと、英語が1ミリも話せずジェスチャーで伝えたときの空港スタッフのリアクション、プロペラ機が死ぬほど揺れたこと、空港に向かえに来た彼の表情や佇まい。案外、鮮明に覚えていて、心のどこかに忘れずにあって、一生忘れられない旅の記憶になっているんだなと思います。

純粋に「会いたい!」という気持ちだけで行動できた15年前の日々を振り返ると、いつの間にか仕事や恋愛でもどこか"石橋を叩きすぎて割る"ような慎重さを身に着け、あの頃のような猪突猛進マインドになれることが減ったなぁ(遠い目)と感じてしまうものの…あまりにも懐かしく、甘酸っぱい記憶に、改めて「恋」の力ってスゴイと思うのでした。