フランス南西部レザングルの半野生動物公園に生息するヨーロッパオオカミ(2015年6月18日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

写真拡大

【AFP=時事】フランス政府は20日、家畜の羊などがオオカミに襲われる被害が続く山岳地帯で、今年度も40頭を上限にオオカミの駆除を認めた。国内で一度絶滅していたオオカミだが、1990年代に国外から流入して復活。過去1年で8000匹以上の家畜を殺したとみられている。

 殺された家畜の大半は羊で、被害は南東部に集中している。

 農家は電流が流れるフェンスを設置したり、犬を放ったりする対策では効果がないとして、オオカミの駆除数を増やすよう強く求めていた。

 しかし、政府が2017年7月1日から2018年6月30日までの期間に駆除を認めたのは最大40頭と、2016〜17年度と同じだった。この数は国内のオオカミの生息数の10%ほど。

 動物保護団体は、オオカミを追い払うには警告射撃だけで十分だとして、駆除を止めるよう訴えている。

 フランスのニコラ・ユロ(Nicolas Hulot)環境・エネルギー・海洋相は、欧州で保護種とされているオオカミの保護と、家畜の保護との両立を図る必要があるとの認識を示している。

 とはいえ、政府はこれまで、オオカミ保護派と農家保護派との折り合いを付けることに苦心してきた。

 フランスでオオカミは1930年代に絶滅したが、1990年代になってイタリア側から国境を越えて戻ってきた。現在、国内101県のうち30県で生息が確認されている。
【翻訳編集】AFPBB News