モラハラ夫に苦しみながらも離婚しない妻の心理

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近年、モラルハラスメントが社会問題になっている。いわゆるモラハラ夫を持った妻は日常的に暴言を吐き続けられ、不幸せな毎日を送ることになる。程度にもよるが、モラハラは離婚の理由にも十分なりえる。しかし、経済的な問題や幼い子供がいるなどの事情がないにも関わらず、離婚に踏み切れない女性も多いらしいのだ。モラハラ夫に苦しみながら、離婚に踏み切れない妻の心理とはどのようなものなのか。離婚カウンセラーとしても豊富な経験を持つ行政書士、阿部貴子さんに話を聞いてみた。

■モラハラ夫と離婚できない妻のタイプとは?

夫からモラハラを受けながら離婚に踏み出せない妻には、どんな女性が多いのだろうか。

「相談に来るモラハラ被害の可能性がある方は、結婚生活10年前後、30代後半から40代半ばまでの妻が多いですね。決定打に欠けるため『夫がモラハラだ!』『夫に問題がある!』と気づくまでに年月を要する方が多いのです。もちろん結婚後5年以内ですでに夫に愛想を尽かし、離婚相談に来る妻もいます。前者、後者を分けるのは、妻の性格、考え方によるところが多いですね」(阿部さん)

夫にしろ妻にしろ、モラハラ体質でなくとも、機嫌が悪いときなどはつい態度や言葉が尖ってしまうこともある。そのような普通の不機嫌とモラハラの判別は難しい。そんな夫の本質に気づかず、我慢するうちに年月を重ねてしまうのだろうか。

「深刻に悩みながらもどうしていいか分からず、結婚当初からずっと悩み続けている妻が前者には多いですね」(阿部さん)

モラハラへの認識不足から、夫の不機嫌への対処法が分からず、悩み続けたまま結婚生活を送ってしまうということか。妻にとっては明らかな不幸といえるだろう。

■モラハラ夫と離婚できない妻の性格傾向

そのような状態に陥りやすい妻に、傾向がないか聞いてみた。

「前者のタイプの妻としては、性善説で考えるタイプ、人間関係が上手くいかないと自分に原因を探そうとする、優柔不断で大きな判断に慣れていない、自分の価値観に自信を持っていない、温和、などの特徴があります。本来はよき妻の資質ですが、夫がモラハラタイプだと、どっぷり長期にわたりモラハラ被害に遭ってしまうのです」(阿部さん)

人を信じようとする、自省的、温厚、気が弱い、といった性格は、人間としては長所ともいえる半面、悪い人間にかかれば利用されやすい性格なのだ。

「たとえば、 夫から反省文や家計の計画書の作成を強要された際、適当に済ませる、すっぽかす、という対応もあるはずですが、前者の妻の場合『やれ』と夫から命じられればやろうとします。そういうものかと思って要求に応えようとする妻もいますし、おかしいと思いながらも仕方なく応じる妻もいます。結果、夫はさらにダメ出しをしたり、馬鹿にする材料に使ったり、きつい条件を出して反省文や計画書の再作成を求めることがあるのです」(阿部さん)

夫を疑わない、または少し疑念を覚えても誠実に応じようとする、本来はよき妻になれる女性だからこそ、つけこまれてしまうというとのこと。

そのような女性なら、明白なモラハラ被害を受けても、自分のせいではと悩み続けるのかもしれない。夫の横暴に苦しんでいるなら、モラハラかどうか客観的に判断してもらうためにも、カウンセラーなどの第三者に相談してみるべきだろう。

また「教えて!goo」では、「モラハラ夫の言葉に傷つき怖いです。どうしたらいいですか?離婚は考えませんが」という悩みと寄せられた回答も紹介中だ。

●専門家プロフィール:阿部貴子
行政書士、離婚カウンセラー。一橋大学経済学部卒。「女性をしっかり支える阿部貴子の離婚相談」代表。夫の浮気、性格の不一致やモラハラなどによる離婚相談、また離婚後の財産分与など、さまざまな離婚カウンセリングに対し、豊富な経験を生かして自ら対応している。モラハラ夫と離婚する方法)では、基礎知識や対策を紹介している。またシングルマザーやその予備軍によるい助け合いコミュニティ「シングルマ」などを運営する。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)