飯田譲治監督、「幽幻道士」の苦労話明かす

写真拡大

FOXムービーは、「幽幻道士(キョンシーズ)」のテレビ放送(1987年)から30周年を迎えたことを記念して、シリーズ全5作品デジタルリマスター版をテレビ初放送する。これに伴い、シリーズ3、4作目の吹替版演出を担当した飯田譲治監督が当時の苦労話などを振り返った。

質問:本作品を楽しむポイントは?
飯田:ぜひ、このシリーズで吹替の面白さを感じてもらって、楽しんでもらえると嬉しいですね。世代的に吹替を楽しんできた世代なので、吹替で遊んで面白くするのが出来た時代というのもあり、またストーリーラインの説明を吹替で補足するようなことがよく行われていたんですよね。その流れから、実際の台詞になくても吹替でフォローするという文化があったんですよね。ただ、当時日本で開催された宣伝イベントで、日本語吹替版の本編を観たテンテン役のリュウ・ツーイーさんが「私はこんなこと言ってないよ!」と怒っていたらしいです。でも、20代で吹替版の演出を任せてもらって、その当時の感性がそのまま詰まった貴重な作品になったと思います。当時は登場人物の口が動いていないのに吹替で喋らせるなんておかしい、と指摘するような人もいなかったですしね。すべてを出し切れましたね。

質問:製作秘話などあれば教えてください。
飯田:2時間枠に、80分の素材しか届かなかったこともあり、大変でしたね。特に「幽幻道士 3」では、冒頭にストーリー説明を追加したり、アクションシーンでスローモーションを多用したり……。また声優さんにゆっくり台詞を読んで頂き、さらに最後のエンドロールにキャスト紹介を挿入し、エキストラ時代のテンテン役リュウ・ツーイーさんの映像を引っ張り出したりと、とにかく苦労しましたね。あとは、台湾からは細かい登場人物の名前、法術、呪文の名前などは届かないので、自分で全部考え出しました。どうにか流行語にならないか……頭をひねりました。

質問:ここは是非観てほしい、というポイントはありますか?
飯田:プロデューサーが名のある役者を呼ぼうという事で、親方役の声をあのねのねの原田伸郎さんに担当してもらいました。「赤とんぼ〜♪」ってちょっと歌ってもらったり、遊ばせてもらいましたね。本作の世界観とは違うんですが……。台詞に突然「南極一号」っていう言葉を入れたり、その都度声優陣と盛り上がりながら作り上げていきました。そんなところも楽しみながら観て頂けると嬉しいですね。あと、“息を止めるとキョンシーに見つからない”とか、“キョンシーに影を踏まれると災難が起こる”とか……斬新なアイデアが詰まった作品だと思います。