VVVではコーチとして、オランダ2部リーグ優勝に貢献。「一生忘れることはない」と気持ちを語った。(C) Getty Images

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 VVVフェンロをコーチとして1部復帰に導いた藤田俊哉。そのVVVとの付き合いは、じつに3年半になる。ヨーロッパで監督になる、という目標実現に向けて、いかなるステップを踏むべきか。この数か月間ずっと悩み続けてきた藤田が、自身の去就について決断を下した。

 
――◆――◆――
 
――藤田俊哉さんがコーチを務めるVVVフェンロの2部リーグ優勝から約2か月が過ぎました。シーズンオフはどのように過ごしていますか。
 
 シーズンが終わってVVVの優勝記念ツアーがあって、バルセロナのホーム最終戦を観に行った。クラブ旅行というのは初めての経験だったからとても新鮮だった。そのうえ、乾貴士が2ゴールを決めてくれたから、とても充実した旅行になった。いまは日本に戻って家族とゆっくりしているところだよ。
 
――オランダに渡って3年半でリーグ優勝を果たしたことについて、改めてどのような思いを持っていますか。
 
 感動的な出来事、としか言いようがないよね。選手としては経験したことがあったけれど、指導者になっては今回が初めての経験だから。エモーショナルな瞬間だったと、チームメイトのみんなと話したけれど、その言葉どおり、本当に“感動的な瞬間”だった。このことは一生忘れることはないよ。
 
――来季、VVVはエールディビジ(オランダ1部リーグ)で戦います。藤田さん自身はどんなチャレンジをされるつもりですか。
 
 難しい決断だったけれど、今シーズン限りでVVVを退団することを決めた。
 
――いつ頃、決断したのですか。
 
 ずっと前から悩んでいた。VVVのハイ・ベルデン会長とは、自分がこのクラブにやって来た時、「エールディビジへの昇格を目指そう」と約束した。3年半かかってしまったけれど、当初の約束も果たすことができたし、ここで新しい挑戦をする時期なのかな、という気持ちがあった。
 
――新たなチャレンジの舞台は?
 
 イングランドのリーズ・ユナイテッド。プレミアリーグではなく、2部リーグに相当するチャンピオンシップに所属している(昨シーズンは13位)。
 
――どのような経緯でリーズ行きの話があったのでしょうか。
 
 昨年の夏に知人の紹介で、現リーズのオーナーを紹介されたのがきっかけ。当時はまだリーズのオーナーではなかったけれど、自分がオーナーになった際には一緒に仕事をしないかって声をかけてもらった。VVVで働くことになったのも、選手時代に知人を通してハイ会長と出会ったのが始まりだったけれど、今回もプレミアリーグ観戦をきっかけにロンドンという街が好きになって、ロンドンを訪れる回数を重ねていくなかで、紹介されたひとりがリーズのオーナーになった。世界を旅していたら、たまたまそういうチャンスに巡り会えたということ。
 
――リーズではどんなポジションになるのでしょう。
 
 肩書きは『Head of Football Development-Asia LUFC』。フロントサイドの仕事をしながら、コーチングスタッフ陣とチームの強化に携わることになる。最終的な目的は“ヨーロッパで監督になること”。そのステップを踏むために、ヨーロッパへ渡ってきて、こうして本場・イングランドを選んだのだからね。イングランドでは監督のことを“マネジャー”と呼んでいる。つまり、監督になるには経営的視点を持つことも重要となる。だから、こうしてチームマネジメントを学びたいと思うようになった。
 
 例えば、アーセン・ベンゲル監督がこんなに長くアーセナルの監督を続けていられるのも、そういった面も長けているからだとも言われている。いわゆる“現場監督”の枠を超えた考え方、ゼネラルマネジャー的な視点を持つことがポイント。フットボールの本場・イングランドには、そういった指導者を目指すにあたって非常にいいお手本がいるし、チームマネジメントを学ぶことができるのも、僕にとってはチャンスだと考えた。