メキシコのビジャレアル経済相が日本記者クラブで会見し、北米自由貿易協定(NAFTA)の見直し協議に触れ、貿易の「リバランス(再均衡)」について、「貿易を拡大する方向なら検討の余地がある」との認識を示した。

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2017年7月20日、メキシコのビジャレアル経済相が日本記者クラブで会見し、北米自由貿易協定(NAFTA)の見直し協議に触れ、貿易の「リバランス(再均衡)」について、「貿易を拡大する方向なら検討の余地がある」との認識を示した。トランプ米政権のメキシコとの国境に壁を作るとの政策について、「壁を作るのはよい考えではない」と反論。「米国政府も麻薬取引や資金洗浄、不法移民などは取り締まるものの、合法的な動きは促進すると言っている」指摘。両国政府は協力できるとの見通しを明らかにした。同相の発言要旨は次の通り。

トランプ政権はメキシコとの国境に壁を作ると言っているが、自由貿易は維持していかなければならない。米国領土内で壁を建設するのは容認するが、壁を作るのはよい考えではない。米国政府も麻薬取引や資金洗浄、不法移民などは取り締まるものの、合法的な動きは促進すると言っており、両国政府は協力していける。

NAFTAの見直し協議では、貿易の「リバランス(再均衡)」という言葉が使われている。リバランスについては、縮小均衡ではなく貿易を拡大する方向なら検討の余地がある。

メキシコは環太平洋連携協定(TPP)の意義について、米州やアジアとの自由貿易圏を作る際の「橋渡し」と考えている。アジアでは日本と唯一経済連携協定(EPA)関係を結んでおり、多くの利点を享受している。

日本企業はメキシコに1111社が貿易・投資・生産などで進出、自動車はじめ生産一大拠点になっている。メキシコは自動車生産台数を2020年までに500万台に引き上げる計画。達成されれば世界5位の自動車生産国となる。さらに競争力を高めるよう統合も進んでいる。メキシコは日本の企業とも連絡し合って対応している。日本企業が不利にならないよう留意する。

メキシコは特に自動車・自動車部品で日本と関係が強い。現行の産業政策を堅持し、競争力を維持することが米国マーケットの中で重要となる。NAFTA再交渉でこれらの利点が薄れないよ留意する。。(八牧浩行)