ベトナム・ビンフック省の保護施設に収容されたツキノワグマ(2017年7月19日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】ベトナム当局は19日、伝統薬として珍重されるクマの胆汁の取引を廃絶する取り組みの一環として、違法に運営されている全国各地の牧場からクマ1000頭以上を救出することで合意したと発表した。

 ベトナムでは1992年以降、胆汁採取目的でクマを飼育することは禁止されている。だが今もペットとして飼育することは認められているため、法の抜け穴を利用し、クマの捕獲および違法な施設での収容が続いており、痛ましい方法での胆汁採取が現在も行われている。

 ベトナム森林総局(VNFOREST)と動物愛護団体「アニマルズ・アジア(Animals Asia)」は、胆汁取引の廃絶、および全ての施設の閉鎖を5年以内に達成するよう義務付けるとともに、既存の施設全てからクマを救出することで合意したと発表した。

 アニマルズ・アジアのジル・ロビンソン(Jill Robinson)代表は、首都ハノイ(Hanoi)で行われた署名の席で「本当に歴史的な日だ」と語り、今回の決定が「ここベトナムで胆汁採取目的のクマの飼育を決定的に終わらせることにつながる」と強調した。

 ベトナムでは現在も、全国各地にある400超の施設で、およそ1200頭のクマが収容されているという。

 アニマルズ・アジアの推計によると、クマの救出、および適切に収容することが可能な保護区の設置に最大2000万ドル(約22億円)かかる見込みで、同団体は篤志家や企業、政府に資金援助を呼び掛けている。

 クマの胆汁には肝臓や胆のうの疾患の治療に役立つ酸が含まれているが、代用できる効果のある植物も存在するという。
【翻訳編集】AFPBB News