メルセデス・ベンツ、初のピックアップ・トラック「Xクラス」を発表 日産「ナバラ」をベースにラグジュアリー化

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メルセデス・ベンツ初のピックアップ・トラック「Xクラス」が発表された。これは現在の市場で最も贅沢かつ高級なピックアップ・トラックであることは間違いない。メルセデスにとっては全く新しいモデルに見えるかもしれないが、実は日産「フロンティア」の世界的な後継車、日産「NP300 ナバラ」がベースとなっている。ドイツの高級車メーカーは、既に評判が確立されたトラックに、徹底的なカスタマイズを施した。だが、メルセデスがこれを北米以外の市場で発売すると発表したことで、ピックアップ・トラックとラグジュアリーカーが好きな米国人は落胆の色を隠せずにいる。


エクステリアは基本的に、メルセデス・ベンツのスタイリングを前後に施した日産ナバラといったところだ。見慣れた2本のバーとスリーポインテッド・スターを備えたフロント・グリル、その下に開けられたワイドなインテーク、LEDでアクセントを付加したヘッドライトなど、コンセプトカーの要素を受け継ぎながらもハンサムに仕上がっている。高くて細いテールランプに挟まれたフラットなリア・パネルにはもう1つのエンブレムが付く。荷台の大きなバーはライトを装着するためのものだろう。トリムによっては、ルーフレールやトノカバーも装備されるようだ。



メルセデスはこのエクステリアを、見た目とともに機能性も向上させるように努めてきた。テールゲートは期待通り90度に開く。それでも十分でないのなら、リアバンパーを取り除き、解放角が180度まで開けるようにするオプションも用意されている。荷台には標準装備のライトと、ハイマウント・ストップランプの下に荷台全体を照らすライトも備わる。荷台は長さ1,587mm × 幅1,560mm × 高さ474mmと十分な広さだ。最大積載量は1,042kg。12ボルトのコンセントも標準装備されている。



トリムは装備や仕様が異なる「ピュア」「プログレッシブ」「パワー」という3種類の設定。ボディ・カラーは9色から、ホイールもトリムによって17、18、19インチから選べる。そのほか、ランニングボードや電動式スライディング・リアウインドウのオプションが用意される。



インテリアはどこを見ても、メルセデスのデザイナーによって、メルセデスらしく仕立てられている。メルセデスという名前に期待する通りの出来栄えだ。スイッチやノブ、ボタン類は日産のものを流用するのではなく、全てメルセデス製のパーツに交換されている。ステアリングホイール、インストゥルメント・クラスター、インフォテインメント・スクリーンは、他のメルセデス車と共通だ。ミニバンの「Vクラス」を彷彿させる。日産ナバラのインテリアはラグジュアリーとは言えないので、これらの変更は好ましい。ウッドやレザーが使われたバージョンも登場するかもしれない。しかし、Xクラスはあくまでもトラックなので、メルセデスは他のトラックと同等のハードな使用にも耐えるようにしたいと考えた。



ドライブトレインは4種類のエンジンと2種類のトランスミッション、そして3種類の駆動系から選ぶことができる。2つの4気筒ディーゼルはどちらも排気量2.3リッターだが、シングルターボ付きで163psを発生する「X 220 d」と、大小2基のターボチャージャーを備え190psを発揮する「X 250 d」、そして一部の市場のみに160psの4気筒ガソリン・エンジンが投入される。さらに、2018年中期に最上級モデルとして、最高出力258hpと最大トルク550Nmを発生するV6ディーゼルが導入される予定だ。4気筒モデルでは、6速マニュアルまたは7速オートマチック、それに後輪駆動とパートタイム式4輪駆動から選べる。V6ディーゼルはメルセデス製「7G-Tronic Plus」とフルタイム4輪駆動の組み合わせとなる。



メルセデスのバッジが付くことによって、このピックアップ・トラックはソフトな印象を受けるかもしれないが、サスペンションはタフな設計のままだ。前後にコイルスプリングを組み込むことで、乗り心地が改善されている。フロントはダブルウィッシュボーン、リアは既に実証済みのマルチリンク式ソリッド・アクスル。ピックアップ・トラックに求められるそれなりの荷物を積んでも当然しっかりと受け止める。トレッドを広く、ホイールベースを長めに採った設計は、高い安定性と良好なハンドリングに寄与する。また、Xクラスはこのセグメントで初めて、4輪にディスク・ブレーキが標準装備された。

他のメルセデスの現行モデルと同様、Xクラスにもレーン・キープ・アシストや自動緊急ブレーキ、道路標識認識、360度カメラなど、多くの先進安全機能が採用されている。



以上の様に、Xクラスは素晴らしいピックアップ・トラックだが、購入できるのは欧州、南アフリカ、オーストラリア、アルゼンチン、ブラジルなどの地域に住む人のみ。残念ながら米国や日本で発売される予定はない。ドイツにおける販売価格は19%の物品税込みで3万7,294ユーロ(約480万円)からとなっている。

By  REESE COUNTS
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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