DVの世代間連鎖を生まないためにはどうすればいい?

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「DVの加害者となる人は、子どもの頃に自分もDVを受けていた可能性が高い」とよく言われる。これは逆に言えば、子どもの頃DVを受けていた人が親になったとき、自分の子どもに暴力を振るってしまう可能性が高いということなのだろうか。そんな深刻な悩みが「教えて!goo」の「親と同じように、将来私もDV親になる可能性あるの?」に寄せられていた。「DVの世代間連鎖」を断ち切るにはどうしたらよいのだろうか。カウンセラーに聞いた。

■育児環境を整え、「一人で背負わない」ことが大切!

カウンセリングルーム大空の飯塚和美さんによると、負の連鎖が起きるのは、子どもの頃に受けた心の傷、暴力を受けた時に感じた心の痛みが残ってるからなのだという。

「親から認めてもらったり、愛されたという実感がないことも多く、家庭を持った場合、親から愛し方を教わっていないのに、自分は家族を愛さなければいけない環境に置かれます。すると子ども時代に愛されなかったときの辛く苦しい感情が蘇り、虐待の連鎖を引き起こします。直接暴力を受けなくても、目の前で激しい喧嘩や暴力を見て育つと、脳が委縮するとも言われています」(飯塚さん)

自分は暴力を振るわれていなくても、母親が父親から殴られるのを日常的に見ていたという人は同様に注意しなくてはならない。では、この連鎖を断ち切るためには何をすればよいのだろうか。

「大切なのは、育児環境です。一人で何でも背負うのではなく、周りのサポートを受けましょう。それが難しければ、育児相談や子育て支援、子育てサークルなど積極的に参加して孤立しないようにしましょう。サポート役や引き止める人が居ると、虐待は起こりにくいです」(飯塚さん)

虐待は貧困とも関連が深い。このような問題を抱えている家庭ほど孤立しがちだが、積極的に交流の場に出向き、一人で抱え込まないことが大切だ。

■過去は変えられないが、未来は変えられる

環境はもちろんだが、最も重要なのは心の問題をクリアにすることだ。

「DVを繰り返さないと強く決心すること、ネガティブな自己イメージを崩し、自己肯定感を持つことが大切です。自己否定をしていると、自分の行動、考えに自信が持てず、不安になりやすいです。『自分を大切にしていい』『愛されていい人間だ』と理解し、自己肯定感を持ちましょう」(飯塚さん)

人生をよりよいものにするために、必要なのが自己肯定感。ただし、一日二日で獲得できるものではないので、まずは小さな目標から達成していくのがおすすめ。

「虐待されたという過去は自分で望んだものでなくても、これからの生き方は選ぶことが出来ます。自分がされて嫌だったこと、言われて傷ついたことを知っているあなたは、同じ過ちをしないと決めることが出来ます。もし感情のコントロールがきかないときは、専門家の手を借りましょう」(飯塚さん)

痛みを知っている人は、他人の痛みにも気づくことができる。連鎖を断ち切るのは、あなた自身の心の強さだ。

(酒井理恵)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)